研究課題/領域番号 |
12555065
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩平 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40087185)
|
研究分担者 |
佐藤 一樹 荏原製作所, 技術研究所, 研究職
砂子田 勝昭 三和テッキ株式会社, 技術本部・研究担当部長
三森 友彦 東京都立大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60087187)
|
キーワード | 磁気ダンパ / 制振装置 / ダンピング / 磁気シーソー原理 / リニア機構 |
研究概要 |
本年度は、磁気ダンパの開発・設計についての基礎研究を進めた。まず、本研究の理論的基盤としての磁気シーソー原理について、詳細に検討した。本理論の考案者であり、本研究を全面的に支援している村上力前都立科学技術大学教授の指導を受け、この原理を磁気ダンパに適用するメリットについて十分理解を得た。 次に、基礎的特性を把握するために、真ちゅうの片持棒で作成した試作ダンパを設計・製作した。強い磁力に負けぬ剛性を有し、かつ、固有振動数の比較的低い(30Hz以下)領域でのダンピング特性を打撃加振と加振実験によって調べた。永久磁石を真ちゅう棒の片側及び両側に設置し、そのギャップ幅を1mmとして実験を行った。 その結果、この磁気ダンパは、30Hz以下の低周波領域でも有効であり、最大振幅が約30%低減できた。また、磁石を両側に配置する方が片側配置の場合より応答低減効果が大きくなることも確認した。 本年度は、さらに、共同研究者の三和テッキ株式会社との協力で、平成13年度以降の実験に用いる大振幅用のスライド型磁気ダンパの設計を行った。このダンパは、基本的には本研究の申請時に考案したものに基づいているが、スライド機構やガイド等に改良を加え、最終的にキャップ幅を10mm、5mmおよび2mmとする3種のリニア機構の磁気ダンパを設計した。現在、メーカーにて製作中であるが、ギャップ10mmのダンパは、3月末迄に完成の予定である。
|