研究課題/領域番号 |
12555065
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
機械力学・制御
|
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
鈴木 浩平 東京都立大学, 工学研究科, 教授 (40087185)
|
研究分担者 |
玉置 元 東京都立大学, 工学研究科, 助手 (60315752)
吉村 卓也 東京都立大学, 工学研究科, 助教授 (50220736)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2002
|
キーワード | 磁気ダンパ / 制振装置 / 磁気シーソー原理 / パーミアンス / ダンピング |
研究概要 |
本研究は、「磁気シーソー現象」という「微小変位で永久磁石から分岐磁路における振り分けに差動的な大変位が生じる現象」に基づいて、微振動から地震などの大変位にまで対応できる新しいリニア型の磁気制振ダンパを開発しようとする研究であり、平成11年度から開始し本年度をもって成功裡に終了した。 得られた実績と成果は以下のようになる。 1.「磁気シーソー原理」に基づき、導体全体が磁気変動の影響を受け易いような形状・材質を選択し、単一磁極を有する「基本型ダンパ」と、異なるギャップ幅を有し、より高い制振効果の望める3種類の「応用型ダンパ」を設計・試作した。 2.試作したダンパを用いて、正弦波加振実験を行ない、顕著な磁束変化が得られるようなヨークの積層数、ヨークと磁極の相対的位置及びギャップ幅による制振効果の特徴を詳細に調べ、実用化のための設計条件を提示した。 3.永久磁石の設計法に使われる「パーミアンス」の概念を導入して物理学的モデルを構築し、ダンパ減衰量の周波数特性を明確にし、理論的にもこの磁気ダンパの設計条件の最適化が可能であることを示した。 4.今後の課題としては、本ダンパを実用化した場合、リニアガイドの歯幅の精度、スライド運動時に生じる摩擦、ガタなどの非線形効果、摺動運動の制御性などを検討する必要がある。 5.本研究の成果をまとめて、日本機械学会及びアメリカ機械学会に論文として提出する予定である。
|