研究課題/領域番号 |
12555067
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
牧野 英司 弘前大学, 理工学部, 教授 (70109495)
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研究分担者 |
脇山 茂 セイコーインスツルメンツ(株), 科学機器事業部, 係長(研究職)
柴田 隆行 茨城大学, 工学部, 助教授 (10235575)
妻木 勇一 弘前大学, 理工学部, 助教授 (50270814)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / プローブ / ダイヤモンド薄膜 / PZT圧電薄膜 / 変位センサ / アクチュエータ / ナノ計測 / 超微細加工 |
研究概要 |
耐摩耗性に優れたダイヤモンドAFMプローブを搭載し、(1)ナノメータレベルの微細加工が行え、(2)AFM計測機能によって加工前後の表面形状の評価をin situで行える"多機能ナノ計測-体型超微細加工システム"の開発を行った。 1.デバイス形成のための要素技術の確立 プローブのベース材料であるダイヤモンド薄膜上へのペロブスカイトPZT圧電薄膜の形成実験を行った。ダイヤモンド薄膜の表面が凹凸面であるために、形成したPZT薄膜の圧電定数は20pC/N程度と小さかった。これを、ポーリング処理によって圧電定数を約65pC/Nまで改善できることを見いだした。SF_6ガス中の反応性イオンエッチングによってダイヤモンド薄膜上のPZT薄膜をダイヤモンド層に影響なしにパターニングできることを明らかにし、その適正条件を見いだした。 2.センサ/アクチュエータ搭載ダイヤモンドAFMプローブの実現と性能評価実験 カンチレバー形状をもつプローブの自由振動モデルによる理論解析を行い、PZT薄膜の圧電定数を与えたときのプローブの変位計測性能および加工用駆動性能の予測法を確立した。これらの理論解析に基づいてプローブ形状を決定し、これまでのプロセス技術を集積してAFMプローブデバイスのマイクロファブリケーションプロセスを確立した。これによってプローブを試作した。市販AFM装置の3次元駆動機構上への試作ダイヤモンドプローブ搭載機構を作製するとともに、変位計測および駆動力印加のための制御・駆動電子回路およびソフトウェアを開発した。試作プローブに関して、変位分解能と加工駆動力の最初のデータを取得した。
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