研究課題/領域番号 |
12555079
|
研究機関 | 東北学院大学 |
研究代表者 |
芳賀 昭 東北学院大学, 工学部, 教授 (20048820)
|
研究分担者 |
山崎 慶太 竹中工務店, 技術研究所, 主任研究員
川又 憲 八戸工業大学, 工学部, 専任講師 (00244905)
大塚 浩司 東北学院大学, 工学部, 教授 (10048803)
|
キーワード | コンクリート / ひび割れ / 非破壊検査 / モノポールアンテナ / 共振周波数 / インピーダンス |
研究概要 |
平成14年度は、13年度に引き続き、鉄筋コンクリートクラック深さの非破壊検査法として、電気的な検査法を試みた。すなわち、コンクリート表面よりひび割れに導電性液体を注入し、さらにコンクリート表面にアルミニウム等の導体板を設置しアースの機能を持たせ、ひぴ割れに注入した導体とアース板の間の入力インピーダンスを測定から、共振周波数を求め、コンクリートのひび割れ深さを判定する方法である。アンテナの長さが約4分の1波長となる周波数で共振することから、モノポールアンテナ長、すなわちひび割れ深さLは、コンクリートの比誘電率をε_sとすれば、 【numerical formula】 と求められる。 一辺の長さが1mのコンクリートブロックにひび割れに注入した導体に見立てた各種形状の銅線あるいは銅板を埋め込み、またアルミニウム導体板の大きさも変化し、複素インピーダンスを測定した。虚数部が零になった場合を共振周波数とすると、共振周波数は空気中に比べ5分の1に低下すること、また正方形導体板がアース機能を有するためには正方形板の1辺の長さは、ひび割れ長さの2倍必要であることがわかった。 さらに、共振周波数空気中に比べて5分の1に低下することから、コンクリートの比誘電率は25程度であることがわかった。また共振時インピーダンスの実部の値がひび割れの進入角度に比例して、低下することより、ひび割れの進入方向の推定も可能である。 本方法により、1〜2mにおよぶ深いひび割れの共振周波数は15MHz〜7.5MHzであり、ネットワークアナライーザーなどにより精度良く測定できるので、ひび割れ深さも容易に推定できる。 また、瞬間強磁界励磁によるクラック深さ推定の実験は瞬間強磁界発生装置のコンデンサーの事故により新たな実験はできなかった。
|