研究概要 |
1.階層的バッファブロックプランニング手法 チップをグローバルビンに分割し,タイミングを考慮したバッファブロックプランニング(BP)を階層的に行う手法を提案した.複数の2端子ネットに対するBP問題を最小コストフロー問題として解くことで概略的なBPを行い,その後各グローバルビンの詳細なBPを行なう.提案手法では,3端子以上のネットに対するバッファ位置はネットをあらかじめ2端子ネットに変換することで決定する. 2.アメーバモデルに基づくタイミングドリブン配置手法 提案手法ではまずレジスタに着目してセルをクラスタリングする.次にクラスタをチップ上のグローバルビンにSAを用いて概略配置を行う.各クラスタは連結した複数のグローバルビンに配置され,クラスタの配置形状は任意とする(アメーバモデル).提案手法ではクラスタの配置形状が矩形に制約されないため,タイミング制約を満たした質の高いレイアウトを得ることができる.詳細配置ではクラスタをセルに分解し,タイミング制約を考慮しながら各セルをセル行に割り当てる. 3.メタヒューリスティックに基づく概略配線を考慮したフロアプランニング手法 提案手法は処理を3段階に分け,各段階でフロアプランの評価関数を変えることで,質のよい解を高速に求める.バッファ挿入と配線幅調整を考慮した概略配線をテーブル検索により高速に行う.また,解探索手法としてSAやタブサーチの2種類のメタヒューリスティック手法を用いている. 4.配線幅調整とバッファ挿入を考慮した概略配線手法 遺伝的アルゴリズムに基づく配線幅とバッファ挿入を考慮した直交スタイナ木生成手法を提案した.提案手法では,得られた個体に対する評価値計算において,個体から得られるトポロジ情報に基づいて配線幅調整とバッファ挿入を考慮した実際のスタイナ木を生成する.
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