研究課題/領域番号 |
12555101
|
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
畑中 義式 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (60006278)
|
研究分担者 |
山下 貴司 浜松ホトニクス(株), 中央研究所, 室長(研究職)
青木 徹 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (10283350)
中西 洋一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (00022137)
山田 義和 東成エレクトロビーム(株), R&D研究部長
富田 康弘 浜松ホトニクス(株), 電子管事業部, 研究員研究リーダー
|
キーワード | 固体X線検出器 / 高エネルギー放射線 / イメージングデバイス / CdTeダイオード / レーザードーピング / MOCVD / 高エネルギー分解能 / 室温動作 |
研究概要 |
CdTeのデバイス作製のために開発された、リモートプラズマを用いたMOCVD技術によって150℃の低温で良質なエピタキシャル成長および高濃度ドーピングを可能とし、高濃度n-type CdTeをCdTe単結晶基板上にエピタキシャル成長した。またCdTe上にSbを極薄く蒸着し、その上にエキシマレーザーを照射するエキシマレーザードーピング源を開発し、高濃度p-type CdTeを形成することを実現した。これらの高濃度n-type層と高濃度p-type層を単結晶CdTe基板の両面に組み合わせてpin構造の素子化とする事を提案し、実際にi型CdTe単結晶基板の両側にこの技術を適用させてpinダイオードを作製した。このpin構造により、室温動作の放射線検出器として、アイソトープCo-57からの放射線122keVを検出した場合のエネルギー分解能で半値幅1.7eVの世界最高性能のデバイスを実現した。また、ピクセル化された画像検出デバイス作製のための基礎実験として、エキシマレーザーのドーピングをパターン状にしてパターンドーピングの出来ることを実験的に実証し、画像検出のための基礎実験を成功させることが出来た。また、エキシマレーザー照射時に高真空に排気されたチャンバー内でサンプル上に照射することにより、レーザービームによりサンプル表面のアブレーションが生じ、それをパターンされたマスクによってパターニングすることが出来ることを実証し、ピクセル化のための基礎データーを得た。 さらにこうして作製したリニアセンサ型のCdTe素子を走査させることによって、2次元的な画像の得られることを確かめ、次のステップとして二次元画像検出の実験を行う計画である。
|