研究課題/領域番号 |
12555108
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
広川 二郎 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (00228826)
|
研究分担者 |
平地 康剛 富士通カンタムデバイス, 開発センター, 室長(研究職)
桜井 仁夫 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (30016620)
安藤 真 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (90159533)
新井 幸和 タイセー, 通信デバイスグループ, 副主幹(研究職)
|
キーワード | ミリ波 / ポスト / スロットアンテナ / 平面アンテナ / バトラーマトリックス / 導波管 |
研究概要 |
ポスト壁導波路を用いて4分岐バトラーマトリックスをスロットアレーと同一の誘電体基板上に一体化した構造を検討した。入射ポートを変えて隣接する放射導波管間に異なった位相差を与え、主ビーム方向を変化させた。バトラーマトリックスには線路が交差する部分があり平面一体化の妨げになっていたが、ショートスロット方向性結合器(交差結合器)で実現した。26GHz帯で試作・実験を行い、主ビーム方向が所望どおりに切り替わることを確認した。 直交する偏波を放射する2つの櫛型構造の導波管スロットアレーを同一平面上に組み合わせた偏波共用アンテナを検討した。導波路に充填された誘電体の比誘電率や導波管幅と効率の関係を求めた。放射素子としては、導波管軸に対し45度傾いた直交2偏波を用いる組合せでは反射抑圧スロットペアを、管軸に対し平行な偏波と直交する偏波の組合せではスロットと反射抑圧ポストを用いた。それぞれについて一様励振分布を実現するアレーを設計し25GHz帯においてポスト壁導波路を用いた試作により動作を確認した。 オーバーサイズ方形導波管スロットアレーの内部電磁界および開口分布を検討した。反射抑圧放射単位を反映した進行波動作の原理に基づき、各放射単位への入射界を、列ごとに入射側から終端側へ順番に計算する方法を提案している。スロットが存在しない場合のオーバーサイズ導波管電磁界とスロット散乱界の和で各放射単位への入射界を求め、これを周期構造1次元アレーモデルで求められる放射単位への入射界と比較して摂動比と素子励振係数を簡易に計算する方法を提案した。開口分布を計算した結果、計算結果は、実験結果とよく一致し、オーバーサイズ方形導波管スロットアレーの開口分布の評価を行えた。
|