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2000 年度 実績報告書

マルチメディア移動体通信における情報の時間構造保持・回復機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12555109
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

田坂 修二  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (80110261)

研究分担者 加藤 正美  三洋電機(株), ハイパーメディア研究所, 主管研究員
塩川 茂樹  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30303689)
キーワードマルチメディア移動体通信 / メディア同期 / 無線LAN / WaveLAN / ハンドオーバ / PHS / PHSベストエフォートサービス / 垂直ハンドオーバ
研究概要

本年度は,フェージングに伴う回線状態の劣化と,ハンドオーバ等による通信の中断や回線容量の変化に対処するために,主として連続メディア再送制御方式とトラヒック制御方式とについて研究を行った.
まず,連続メディアの誤りや欠落を再送により回復して高いメディア同期精度を達成できる方式としてRVTRを提案し,その有効性を実験により明らかにした.最初に,補助金により購入したデータチャネルシミュレータSX/12-2を用いてフェージングによるバースト誤りを模擬的に発生し,RVTRの基本性能を測定した.
続いて,ハンドオーバによる通信の中断に起因するパケット欠落を回復するために,RVTRの適用を考えた.特に,無線LANであるWaveLAN(2Mbps)を用いて蓄積音声・ビデオを伝送し,ハンドオーバ時のメディア同期品質を測定する実験を行った.そして,RVTRの有効性を示した.更に,ビデオの動的解像度制御を併用することによって音声の出力品質を向上できることも明らかにした.
次に,移動体通信システムとしてPHSを用いる場合について検討を行った.64kbpsベアラ対応基地局,ダイアルアップルータ及びフェージングシミュレータを用いて64kbps屋内実験システムを構築した.そして,64kbpsベストエフォートサービス(64kbpsと32kbpsとの間で回線容量が動的に切り替わる)を利用したインターネットアクセスにより蓄積音声・ビデオを転送する実験を行った.特に,回線容量変化に有効に対処するために、片道遅延時間を利用したトラヒック制御方式を提案し,その有効性を立証した.
更に,来年及び再来年度の研究の準備として、WaveLANとPHS間での垂直ハンドオーバの実験を開始した.蓄積音声・ビデオ伝送に適した垂直ハンドオーバ方式を提案し実装した.そして,提案方式と、筆者らが以前に提案したVTRメディア同期アルゴリズムとを併用することにより、提案方式だけの場合よりもメディア同期品質を向上できることを確認した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 横山太郎: "無線LANハンドオーバ環境への連続メディア再送制御方式RVTRの適用"電子情報通信学会技術研究報告(CQ2000-82). 100・629. 17-22 (2001)

  • [文献書誌] 田中靖浩: "PHSベストエフォート型サービスにおける回線容量変化情報を利用したトラヒック制御方式"2000年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集2. B-11-11 (2000)

  • [文献書誌] 田中靖浩: "PHSベストエフォート型サービスを用いた音声・ビデオ転送における片道遅延を利用したトラヒック制御方式"2001年電子情報通信学会総合大会講演論文集 通信2. SB-9-2 (2001)

  • [文献書誌] 横山太郎: "無線LAN・PHS間垂直ハンドオーバ時のメディア同期制御実験"2000年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会講演論文集2. B-11-4 (2000)

  • [文献書誌] 横山太郎: "蓄積メディア伝送のための無線LAN・PHS間垂直ハンドオーバ方式"電子情報通信学会技術研究報告(CQ2000-47). 100・398. 55-60 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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