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2002 年度 実績報告書

微動探査による不整形地盤の地震動および地盤災害予測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12555158
研究機関東京工業大学

研究代表者

時松 孝次  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (50134846)

研究分担者 新井 洋  防災科学技術研究所, 地震防災フロンティア研究センター, 研究員 (40302947)
キーワード微動 / S波速度構造 / 地震 / アレイ観測 / レイリー波 / 分散曲線 / 応答特性 / 不整形地盤
研究概要

本研究では、微動の1点観測またはアレイ観測ならびに両者を組み合わせた観測とその逆解析により、不整形地盤のS波速度構造を推定するシステムを開発し、これを用いて得られるS波速度構造に基づいて、不整形地盤の地震動および地盤災害予測システムを確立・実用化することを目的としている。このため、(1)微動の1点観測とアレイ観測により、地盤のS波速度構造を反映する表面波の特性を抽出する微動計測処理システムを構築し、(2)その観測結果の逆解析に基づいて、地盤のS波構造ならびにS波速度構造断面を推定する逆解析手法を開発し、(3)不整形な地盤構造が分かっている数地域で微動観測を行い提案手法の妥当性を検証し、(4)その中の1地域で地震アレイ観測を行って地震動の空間分布を把握し、(5)微動から得られたS波速度構造断面を用いた多次元等価線形解析に基づいて不整形地盤の地震動評価を行い観測結果と比較検討し、(6)近年の巨大地震で建物被害を受けた地域で微動探査からS波速度構造を推定し、表層地盤構造が建物被害に及ぼす影響について検討している。
その結果、(1)微動のアレイ観測、1点観測を併用して推定した2次元S波速度構造は、既往の地盤調査結果と整合しており、提案手法が地盤の多次元構造を推定する手段として有効であること、(2)微動探査から求められたS波構造を用いた応答解析により、不整形地盤の地震動評価が可能であること、(3)近年の巨大地震における地震動と建物被害は、表層地盤構造の影響を強く受けていること、(4)表層地盤が地震動と建物被害に与える影響を簡便に評価する手法として提案システムが有効であることを示している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kohji Tokimatsu: "Evaluation of Site Effects on Building Damage in the 1999 Chi-Chi Earthquake Based on Microtremor Measurements"Proceedings of the Fourth Forum on Implications of Recent Earthquakes on Seismic Risk. 73-83 (2002)

  • [文献書誌] 中島 俊介: "微動および地震動のアレイ観測に基づく不整形地盤の地震動特性評価"第37回地盤工学研究発表会. 2099-2100 (2002)

  • [文献書誌] 岩崎 和明: "トルコ・コジャエリ地震において建物振動被害に与えた地盤特性の影響"第37回地盤工学研究発表会. 1841-1842 (2002)

  • [文献書誌] 岩崎 和明: "コーン貫入試験結果に基づく液状化に伴う直接基礎建物沈下量の推定"日本建築学会大会学術講演梗概集. 429-430 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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