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2000 年度 実績報告書

大型構造物の非破壊検査のための低周波レーザー超音波法

研究課題

研究課題/領域番号 12555192
研究機関東北大学

研究代表者

山中 一司  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00292227)

研究分担者 長 秀雄  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60296382)
三原 毅  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20174112)
キーワードレーザー / 超音波 / 大型構造物 / コンクリート / タイル / 共振 / 曲げ剛性 / 有限要素モデル
研究概要

(1)低周波レーザー超音波に必要なレーザー特性の解明
レーザーが照射された部位は光吸収のため温度が上昇し,熱膨張ひずみが発生するが,これによって励起される振動の強度は,レーザーパルスの特性に依存する。本研究では,2種類のレーザー(パルス幅50μs,エネルギー2.5J,ピーク出力50kWの長パルスYAGレーザーおよびパルス幅10ns,エネルギー0.1J,ピーク出力10MWのQスイッチレーザー)の振動励起性能を比較した。その結果,Qスイッチレーザーは表面に損傷を与えやすいが振動は小さいのに対して,長パルスレーザーは損傷を与えず大振幅の振動を励起することがわかった。
(2)低周波超音波共振による構造材料の評価法
低周波超音波による構造材料の欠陥検出法の開発のため以下の実験を行った。
まず試験片として,タイルを貼った60×300×600mmのコンクリート板の裏面から幅3mm,長さ300mm,深さ10〜40mmのスリットを導入したものを作成した。検出用HeNeレーザー干渉計のビームを被検体上の一箇所に固定して,励起用の長パルスレーザーをミラーにより偏向して被検体全体を走査することによって映像化を試みた。その結果,励起用レーザーが欠陥上部に照射された場合に,周波数1〜10KHの低周波の曲げ振動強度が増加した。これは欠陥周辺の局所的曲げ剛性が低下して変位が増幅されたためと推定される。このため,強度分布画像の明るい部分から欠陥の位置と形状がわかった。また,振動の共振周波数は,スリットの深さの増加とともに低下し,有限要素モデルによる計算結果とも一致した。これから,強度分布から位置と形状を求め、周波数から深さを測る方法が有効とわかった。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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