研究課題/領域番号 |
12555194
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
李 敬鋒 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50241542)
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研究分担者 |
渡辺 龍三 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20005341)
江刺 正喜 東北大学, 未来研究技術共同研究センター, 教授 (20108468)
田中 秀治 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00312611)
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キーワード | 熱電材料 / マイクロ熱電素子 / マイクロマシニング / マイクロファブリケーション / 微細材料加工 / ガラスカプセル法 / BiTe / マイクロキャスティング |
研究概要 |
本研究はシリコンのマイクロマシニング技術と材料加工技術を融合して、従来の機械加工技術では作製できないマイクロ熱電モジュールの開発を目指している。具体的なプロセスは以下の通りである : シリコンウエハの両面にフォトリソグラフィとシリコンエッチング技術によりに周期的に配列した深い細孔を形成し、そのシリコンモールドの片面の細孔にP型、もう一方の面の細孔にN型の熱電材料を充填することにより、P型とN型の熱電材料が交互に配列する微細ロッドアレイを形成する。さらに、精密研削により、表裏面にそれぞれP型とN型のロッドアレイの先端を出してから電極を形成し、モジュールのアセンブリをする。 以下の主な結果が得られた。(1)マイクロ加工したシリコンモールドを用いることにより従来にない超微細熱電デバイスを作製することが出来ることが分かった。たとえば、本プロセスにより、1平方センチの面積に1万対のP-N対を作ることが可能である。(2)Bi-Sb-Te合金のような低融点の熱電材料に対してガラスカプセル法によるガス加圧キャスティング法が有効である。10気圧程度の圧力でシリコンモールドの細孔列にBi-Sb-Te合金の溶融液を完全に充填することが出来ることを確認した。得られたエレメントは断面積が約40mm角で、高さが300mmである。素子とモールドとの界面を調べたところ、プロセス温度が低いため、反応あるいは相互拡散がほとんど起きていないことがわかった。素子内部の化学組成も比較的均一である。(3)本研究のアイデアに基づいて開発したシリコンモールドをテンプレサートとして使用して、化学気相析出法や溶液析出などのプロセスを活用すれば、様様な熱電材料のマイクロモジュールを作製することが可能である。
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