研究課題/領域番号 |
12555217
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
奥山 喜久夫 広島大学, 工学部, 教授 (00101197)
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研究分担者 |
林 一之 戸田工業株式会社, 創造本部, チームリーダー
WULED Lenggoro 広島大学, 工学部, 助手 (10304403)
島田 学 広島大学, 工学部, 助教授 (70178953)
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キーワード | カーボンブラック / 酸化鉄 / ユーティング / ペースト材料 / 表面改質 / 吸着 / 微粒子 |
研究概要 |
酸化鉄微粒子の表面にカーボンブラックを均一にできるだけ薄くコーティングできる新規プロセスの開発を実験および理論の両面より検討し、以下のような結論を得た。 1)微粒子にカーボンブラックを薄くコーティングできるカーボンハイブッリドコーティング装置を試作した。 2)まず、被処理粒子として、酸化鉄(マグネタイト、ヘマタイト、ベーマタイト)を使用し、有機シラン系化合物を添加し、これを糊剤として酸化鉄表面に被覆させて、次にカーボンブラックを加え、混合した。一定時間後に、酸化鉄微粒子の表面を電子顕微鏡で観察したところ、有機シラン系化合物を添加したときのみ、カーボンブラックは薄くコーティングでき、有機シラン系化合物を添加しないと、カーボンブラックが全くコーティングせず微粒子のままで存在するという非常に興味深い結果を得た。 3)酸化鉄表面に生成されたカーボン被膜層の構造や形状を詳細に観察し、酸化鉄粒子とカーボンの濃度、操作温度、操作時間などの処理時間とコーティング層の厚みの関係を明らかにした。 4)製造されたカーボンハイブッリド粒子を用いてペースト材料ならびにフィルム上の塗布膜を作製し、磁性材料の特性を調べたところ性能が大幅に改善できることが明らかになった。 5)カーボンブラック粒子が成長しつつ被処理粒子の糊剤層表面まで輸送されそこで吸着される過程を明らかにする分子シミュレーション法を予備的に検討した。
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