研究課題/領域番号 |
12555220
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
日高 重助 同志社大学, 工学部, 教授 (80104602)
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研究分担者 |
巽 洋 シャープ株式会社, 主任研究員
宮坂 徹 日立製作所, 日立研究所, 主任研究員
下坂 厚子 同志社大学, 工学部, 講師
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キーワード | トナー帯電モデル / 衝突帯電 / トナー流動規制法 / 粒子要素法 / 1成分現像 / 2成分現像剤 / 磁気ブラシ / 粉体シミュレーション |
研究概要 |
非磁性一成分方式と二成分方式の電子写真における課題について検討した。 「非磁性一成分方式」(1)トナー粒子帯電現象のモデル化:トナー粒子の帯電モデルを得るために粒子の衝突帯電実験装置を製作して、粒子と金属板ならびに樹脂板との衝突による帯電量の測定を行った。粒子としてはトナー粒子の基材となるポリスチレン球を用い、恒温恒湿条件下で衝突後のトナー粒子帯電量に対する初期帯電量の関係を測定し、測定操作の信頼性を確認した。また帯電したポリスチレン球をポリスチレンの板に衝突させ、帯電量が異なるポリスチレン間で移動する電荷量の測定を行った。これより帯電量が異なるトナー粒子間の電荷移動量が明らかになった。 (2)現像ロール上薄層形成挙動に与えるトナー粒子群流動規制法の影響:現在実用されている3つの代表的な規制法に対するトナー粒子群流動挙動のシミュレーションを行った。それぞれの規制法について規制部の幾何学特性ならびに摩擦特性が薄層形成に与える影響を明らかにした。とくに現像ロールと規制ブレードの間を通過するトナー粒子群の流動はすべり線の発生をともなう粉体特有の不連続流動であり、規制部の設計にはすべり線形状を適正にすることが重要であることが分かった。 「二成分方式」磁気ブラシの形成挙動シミュレーションを行った。キャリアーが存在する場の磁気力を厳密に扱う方法を基礎にして、計算を効率的に進めることが出来る新しいシミュレーション法を提案した。現像部各部の形状や磁場分布と磁気ブラシ形成挙動の関係を明らかにし、設計指針を得た。またトナー現像挙動のシミュレーション法も提案した。
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