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2000 年度 実績報告書

フォトニック結晶薄膜の高速製造とデバイス化

研究課題

研究課題/領域番号 12555221
研究機関東京大学

研究代表者

大久保 達也  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (40203731)

研究分担者 中西 章夫  三菱化学(株), 横浜総合研究所, 主任研究員
山口 由岐夫  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授
キーワードフォトニッククハスタル / デバイス / フォトニックバンドギャップ / 自己組織化 / ナノ粒子 / シリカ / 結晶化 / 高速製膜
研究概要

近年、フォトニック結晶に関する研究開発が盛んに行われている。フォトニック結晶は、フォトニックバンドギャップ(光の禁制帯)の発現を利用する材料であり、フォトニクスおよびオプトエレクトロニクスの分野に於いて様々な応用が期待されている。
フォトニック結晶を作製する手法として、大面積で作製する必要があることから液相法が有望視されているが、高速かつ大面積で規則配列をとらせることが課題となっている。本研究では、単層もしくは複数層の粒子規則配列膜を高速に製膜する手法を開発することを目的とする。
まず構造形成を理解する目的で、1000nm前後の単分散シリカ粒子を自然沈降させたときの、基板上での構造変化をレーザー共焦点顕微鏡でその場観察を行った。その結果、初期においては沈降による物質移動が現象を支配し、ある程度の量が蓄積すると、分布の動径分布関数にピークがあらわれることが明らかになった。また蓄積が進行すると、その「圧密」により、時間遅れで構造形成が進行すること、液中では静電気力による反発のため、ある一定の距離を介して構造形成が進行するが、乾燥時に収縮を伴うことがわかった。
次に新規製膜法の検討を行った。微粒子としてサブミクロン単分散シリカ粒子を用い、水/MeOH混合溶媒に分散させたサスペンションをペトリ皿に注入し、Siウェハの一部を浸漬させた。溶媒マランゴニ効果によって、浸漬と同時にSi基板表面に薄いサスペンションの液膜が形成され、高速に基板表面を上昇した。浸漬角度依存性、温度依存性、pH依存性などを検討した結果、液膜厚さおよび粒子個数濃度の最適化と、粒子表面修飾、基板表面処理や分散媒pHなどによって粒子間および粒子-基板間に働く引カと斥カのバランスを制御することによって、よりドメインの大きな粒子配列膜を得られる可能性が示唆された。
これらの成果は次年度の検討に展開させて行きたい。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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