研究課題/領域番号 |
12555239
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
太田 信廣 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (70113529)
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研究分担者 |
浅野 恒夫 分光計器(株), 東日本営業所, (研究職)グループリーダー
大坂 直樹 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (00312413)
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キーワード | 電場変調吸収発光装置 / 電場吸収スペクトル / 電場発光スペクトル / 光機能材料 / 光誘起電子移動反応 / 光ダイナミクスへの電場効果 |
研究概要 |
電場変調分光法を適用した一体型電場吸収・発光スペクトル測定装置の製作を行なった。本装置は、1)励起光源とその分光装置、2)試料部、3)電場吸収スペクトル測定部、4)電場発光スペクトル測定部、5)コンピューター制御自動計測装置部、から成っており、市販の蛍光光度計をベースとしてこれらの製作を進め、装置の原型を製作した。 分光器により分光された光は半透明電極の間に設置された試料に照射され、透過光は光電子増倍感で検出できるようにした。また試料から照射方向と直角方向に発する発光は分光された後、異なる光電子増倍管により検出できるようにした。試料の両端の電極間にファンクションジェネレータからの信号を増幅された一定周波数の交流電場を印加し、同じ周波数、その2倍あるいは3倍の周波数に同期された透過光強度および発光強度の電場による変化をロックインアンプを用いて測定できるようにした。透過光強度および発光強度に対する電場による変化量の比を求め、励起波長および観測波長の関数としてプロットすることにより、電場吸収スペクトルおよび電場蛍光スペクトルを得ることが可能となった。 本装置の原形ができた段階で、実際に試料を用いて特性評価試験を行った。これは、申請者らがこれまでに行ってきた芳香族分子の電場吸収スペクトルやカルバゾールとテレフタル酸ジメチルからなる光誘起電子移動反応系でのエキサイプレックス蛍光の電場効果を測定することにより行い、装置の感度の限界や使用できる波長領域などの特性について評価試験を行った。
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