研究課題/領域番号 |
12555257
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
北村 二雄 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (00153122)
|
研究分担者 |
長田 憲典 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (40264080)
谷口 裕樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (50217139)
藤原 祐三 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (10029481)
|
キーワード | 超原子価ヨウ素化合物 / ベンザイン / チオフェン / オリゴマー |
研究概要 |
本研究では、高付加価値のヨウ素化合物を創成するため、次の三つの方法により研究を行い、有用な新規医薬・農薬の開発を行うことを目的としている。本年度得られた成果を次にまとめる。 (1)ベンザイン系超原子価ヨウ素化合物の開発 オルト位にヒドロキシジメチルシリル基を有するフェニルヨードニウム塩を新たに開発しベンザインの発生について検討したところ、この反応剤も優れたベンザイン発生剤であることがわかった。また、この反応剤は、1,2-ジブロモベンゼンとクロロジメチルシランから合成でき、その合成にはHMPAを必要とせず、温和な条件であるという利点がある。 (2)複素環系超原子価ヨウ素化合物の開発 シリル置換チオフェン誘導体と超原子価ヨウ素反応剤の反応により、チオフェン骨格をもつ超原子価ヨウ素化合物の合成を行った。その物理的及び化学的性質は現在検討中である。 (3)超原子価ヨウ素オリゴマー系化合物の開発 超原子価ヨウ素オリゴマーである三量体・四量体の合成を行い、ヨードベンゼンジアセタートを重合して得られるオリゴマーと比較検討した。ヨードベンゼンジアセタートを重合して得られるオリゴマーは、p-フェニレン型オリゴマーであることをスペクトル及び熱分解生成物の解析により予想していたが、今回新たに三量体及び四量体を合成し、その構造がp-フェニレン型オリゴマーであることを明らかにした。
|