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2001 年度 実績報告書

ポリアミノ酸の二次構造を利用する新規核酸吸着剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12555261
研究機関熊本大学

研究代表者

平山 忠一  熊本大学, 工学部, 教授 (10040429)

研究分担者 大隈 邦夫  化学及血清療法研究所, 第一製造部, 上席研究員
坂田 眞砂代  熊本大学, 工学部, 助手 (60187391)
キーワード核酸 / DNA / ポリ(γ-メチル L-グルタメート) / アミノ基含有量 / 細孔径 / イオン強度 / アルブミン / 選択性
研究概要

本年度は、前年度に合成した種々のカチオン性高分子球状粒子の核酸吸着能を評価した。
(1)細大細孔径500-45000(糖の分子量として)、アミノ基含有量0.1〜5.0meq/gのアミノ化ポリ(γ-メチル L-グルタメート)(PMLG)粒子および橋かけポリ(ε-リジン)(PL)粒子の核酸吸着能を評価した。その結果、同粒子のアミノ基含有量が多いほど、細孔径が大きいほど核酸吸着能が高いことがわかった
(2)上記実験に用いた種々の粒子のタンパク質吸着能を評価した。その結果、アルブミンに対する吸着能においては,粒子のアミノ基含有量よりも細孔径の及ぼす影響の方が大きいことがわかった。糖の排除分子量として10000以上の細孔径をもつ両球状粒子は,種々のタンパクに対してイオン性あるいは疎水性の吸着活性を示した。また,すべての粒子のγ-グロブリン吸着率は、緩衝液のイオン強度がμ=0.05〜0.8の条件下で3%以下であった。
(3)とくに、アミノ化PMLG球状粒子が核酸を幅広いイオン強度域および幅広いpH域で吸着維持できることより,核酸と同粒子との吸着活性がイオン的な吸着と疎水的な吸着との相乗効果によって引き起こされていることが示唆される。
以上の結果より、カチオン性高分子球状粒子の細孔径およびアミノ基含有量や、緩衝液のpHおよびイオン強度を制御することにより、核酸選択性を向上させることが可能であることがわかった。次年度は、種々の粒子を用いて、生体関連物質水溶液から核酸の選択除去を試みる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 平山 忠一, 他4名: "Effect of cationic polymer adsorbent pK_a on the removal of endotoxin from an albumin solution"Chromatographia. 53. 619-623 (2001)

  • [文献書誌] 平山 忠一, 他4名: "Adsorption-induced self-organization of calix[4]arene on AU(111) surfaces"Chemistry Letters. 2001. 782-783 (2001)

  • [文献書誌] 平山 忠一, 他8名: "Characterizaiton of dendritic polymer-modified porous silica particles using size exclusion chromatography"Chemistry Letters. 2001. 510-511 (2001)

  • [文献書誌] 平山 忠一, 他2名: "Removal of endotoxin from protein solution using poly(ε-lysine)-immobilized cellulose beads"American Biotechnology Laboratory. 20・1. 36-38 (2002)

  • [文献書誌] 平山 忠一: "フジテクノシステム"微粒子工学大系, 第1巻 基本技術, 第1章 総論, 第2節 粉体としての微粒子の位置, 2-3 有機物. 14-17 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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