研究概要 |
メガフロート・プロジェクトにおけるフェーズII実海域実証実験用浮体(長さ1000m,幅120m)周囲の流況,水温,塩分および栄養塩,クロロフィルa,溶存酸素などの鉛直分布を詳細に調査した。その結果、アンモニア態窒素やリン酸態リンの鉛直分布に、浮体に付着した生物の影響が僅かではあるが認められた。また、浮遊系,底生系,付着生物系などを考慮した生態系シミュレーションモデルを構築し、上記の計測期間についてシミュレーションを実施したところ、水温,塩分のみならず、栄養塩,クロロフィルaなどの存在量および鉛直分布を良好に再現できることを示した。さらに、本シミュレーション・モデルを用いてフェーズII浮体の存在が浮体近傍の水質に及ぼす影響を調べた結果、浮体近傍では溶存酸素,クロロフィルaが減少し、アンモニア態窒素が増加することなどを明らかにした。
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