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2001 年度 実績報告書

超大型浮体の海洋環境影響の予測と評価に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 12555279
研究機関東京大学

研究代表者

藤野 正隆  東京大学, 大学院・新領域創成化学研究科, 教授 (10010787)

研究分担者 多部田 茂  東京大学, 大学院・新領域創成化学研究科, 助教授 (40262406)
キーワード超大型浮体 / 付着生物 / 生態系モデル / 栄養塩 / 環境影響評価
研究概要

超大型浮体が周辺の海洋環境に与える影響のうち、浮体に付着する生物およびその死骸が海底に落下し分解することにより底質および海底直上の水質に与える影響が無視できないことが判明した。前年度の数値シミュレーションでも付着生物の活動をモデル化し、これを生態系の一部として取り入れたが、付着生物系を記述するモデルの中の諸パラメータは底生生物を参考にして決められていた。本年度は、超大型浮体の付着生物の優占種であるムラサキイガイに着目し、本研究用に開発したベルジャーを用いてムラサキイガイの呼吸に関する諸計測を実施した。この結果を用いてメガフロート・フェーズII周辺海域の水質のシミュレーションを実施し、浮体直下の海水中のNH_4-Nなどの栄養塩濃度の計算結果が、従来のモデルによる計算結果より計測値と良好に対応することを明らかにした。
また、メガフロート・フェーズII浮体撤去後の海域で計8回海水の採水による水質調査を実施した。その結果、フェーズII浮体直下とその周辺海域では、栄養塩の分布に明確な相違が見られず、海底に落下した生物の分解による水質への影響は栄養塩による比較に関する限りはほとんどないと云える。ただし、今年度の調査では、海底付近の溶存酸素の計測とこれに基づく比較はしていないので、今後とも可能な限り溶存酸素の計測を行う必要がある。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Fujino, M., et al.: "Simulation Study on Coastal Ecosystem Around a Very Lage Floating Structure in Tokyo Bay"Proc. PRADS 2001. Vol.1. 213-219 (2001)

  • [文献書誌] Fujino, M., et al.: "Prediction of Coastal Ecosystem in Tokyo Bay by Pelagic-Benthic Coupled Model"Proc. OMAE '01. (CD ROM). (2001)

  • [文献書誌] Fujino, M., et al.: "Field Measurement of Marine Environment around a Very Large Floating Structure in Tokyo Bay"Proc. OMAE '01. (CD ROM). (2001)

  • [文献書誌] 藤野正隆 他: "超大型浮体が東京湾の浮遊生態系に及ぼす影響に関する研究"日本造船学会論文集. 188号. 59-72 (2000)

  • [文献書誌] 藤野正隆 他: "夏季の東京湾における海洋生態系のリアルタイムシミュレーション"Proc. TECHNO OCEAN 2000. 501-506 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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