研究計画の初年度として、以下の研究を行った。 (1)1マイクロ秒間隔で時間設定可能な起爆回路を使用した起爆システムを構築し、装薬に地震探鉱用瞬発電気雷管を使用した場合の起爆遅れなどのシステムの性能評価を行った。装薬の起爆時刻はイオンギャップ法で測定した。実験の結果、構築した起爆システムの起爆遅れは、120マイクロ秒±10マイクロ秒程度であることがわかった。 (2)この起爆システムを使用して、2つの装薬の同時起爆実験を行い、2孔間のき裂進展挙動について連続可視化画像観察を行った。可視化システムはアルゴンイオンレーザーを光源に使用したシュリーレン法によるものであり、応力波とき裂の可視化画像を高速度ビデオカメラで連続撮影した。装薬孔間のき裂挙動と孔間の破断面形成過程が明らかになった。 (3)マルチパルス瞬間可視化システム構築のための回路を制作した。このシステムは既設のQスイッチルビーレーザーに新設の時間制御可能なQスイッチ制御用マルチパルス発生器を組み合わせてマルチパルス化されたレーザー光線を作り出す。
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