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2000 年度 実績報告書

光合成などの生理生化学機能診断のためのハイパースペクトル画像計測システムの試作

研究課題

研究課題/領域番号 12556041
研究機関東京大学

研究代表者

大政 謙次  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70109908)

研究分担者 林 秀則  愛媛大学, 理学部, 教授 (60124682)
沖 一雄  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (50292628)
キーワードハイパースペクトル / 画像情報 / LIF / 光合成 / クロロフィル蛍光 / 除草剤 / 分光反射
研究概要

本年度は、葉の可視から近赤外域の分光反射・蛍光画像を得るためのハイパースペクトル画像計測システムの試作を行った。このシステムは、400nm〜1,000nmをライン分光できる分光部と分光部からのライン分光情報を検出するためのCCDカメラ、そして、分光部とカメラを回転させて、ハイパースペクトル画像を得るための制御部と解析のためのソフトウエアで構成される。この試したハイパースペクトル画像計測システムの性能を評価したところ、約450〜950nmまでの波長で有効であり、1nm毎のスペクトル画像を得ることができた。また、DV装置を用いた記録も可能なようにシステムを設計した。次年度以降、このシステムをバージョンアップし、レーザー照射と組み合わせて、LIF蛍光スペクトル画像が計測・解析可能な可搬型のハイパースペクトル画像計測システムを試作する予定である。
一方、光合成機能診断が可能なクロロフィル蛍光画像計測システムの試作も併せて行った。このシステムは、クロロフィル蛍光画像計測におけるインダクション法と飽和パルス法による計測を両方同時に行えるように設計した。システムの性能を検討するために、市販の除草剤の一種であるネコソギエースによる光合成機能障害の検討を行った。その結果、インダクション法では、PSIIとPSIの間に光合成電子伝達系の阻害部位があることが特定でき、葉脈周辺部の障害が主にネコソギエースの尿素成分によって引き起こされているものであると診断することができた。また、飽和パルス法では、非光化学系クエンチングパラメータによって、葉面における光合成機能障害の進行程度を定量的に評価することができ、インダクション法によって検出された阻害部位と一致することがわかった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Omasa et al.: "Absorption of ozone and seven organic pollutants by Populus nigra and Camellia Sasanqua"Environ.Sci.& Technol.. 34. 2498-2500 (2000)

  • [文献書誌] K.Omasa et al.: "Phytobiological IT in agricultural engineering."Proc.XIV Memorial CIGR World Congress 2000. 125-132 (2000)

  • [文献書誌] K.Takayama,K.Omasa et al.: "Diagnosis of photosynthetic injury caused by agricultural chemicals using chlorophyll fluorescence imaging"Proc.XIV Memorial CIGR World Congress 2000. 1436-1441 (2000)

  • [文献書誌] 大政謙次 他: "除草剤による植物の光合成機能障害の画像診断-クロロフィルa蛍光解析におけるインダクション法と飽和パルス法の比較"植物工場学会誌. 13. 29-37 (2001)

  • [文献書誌] K.Omasa: "Image Analysis : Methods and Applications"CRC Press. 257-273 (2000)

  • [文献書誌] 大政謙次: "農業における新しい情報化技術"農業電化協会. 75-91 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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