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2003 年度 実績報告書

作物生産への細霧システム利用に関する実用化研究

研究課題

研究課題/領域番号 12556043
研究機関東海大学

研究代表者

林 真紀夫  東海大学, 開発工学部, 教授 (60092087)

キーワード温室 / 細霧冷房 / 高温対策 / 冷房 / VETH線図 / 換気率 / 蒸発散速度 / 細霧システム
研究概要

本年度の研究概要は以下の通りである。
1.温室内温湿度推定線図の作成
細霧冷房は水の気化冷却で室温を低下させる冷房方式である。気化冷却が物理現象であることから、室外乾湿球温度、室内吸収日射量、温室換気率、室内蒸発散速度などの条件を与えれば、計算によってその条件下における室内気温および相対湿度を推定することができる。ししかし、計算過程が煩雑であり一般には利用されていない。他方、ある室外乾湿球温度、室内純放射量の条件下で、温室換気率および室内蒸発散量と室内気温および室内相対湿度の関係を示すVETH(Ventilation、Evaporation、Temperature、Humidity)線図が三原(1980)により考案されており、この線図を使うことにより、この4要因の相互関係を一目で知ることができる。しかし、VETH線図は、温室外環境や温室諸元が異なると新たに作成する必要があり、手作業での対応は不可能に近い。そこで、必要なパラメーターを入力することでVETH線図を容易に作成できるパソコン用ソフトウェア(VETH線図作成ソフト)を開発した。さらに、細霧冷房における必要細霧噴霧量を算定することができるソフトウェア(細霧噴霧量算定ソフト)、および熱収支法により換気率を算定するソフトウェア(以下、換気率算定ソフト)を開発した。これらのソフトウェアは、冷房設置設計およびや冷房運転制御を行なう上で有益なツールとなり得る。
2.植物体への薬剤付着量の把握
細霧システムを利用した薬剤散布では、葉裏面への薬剤付着が少ないことが指摘されている。このことから、感水紙を利用して植物体各部位への薬剤付着量の測定を行うとともに、付着量の少ない葉裏面への付着量を増加させるための方法(攪拌扇による空気攪拌)を検討した。その結果、空気攪拌によって、付着量が多少増加することが確認できた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 林 真紀夫, 金子拓生, 福田裕貴: "熱収支法による商用大型温室の換気率測定"日本農業気象学会東海支部会誌. 61. 5-8 (2003)

  • [文献書誌] Handarto, Makio Hayashi, Toyoki Kozai, Changhoo: "Air and Leaf temperatures and relative humidity in a naturally ventilated single-span greenhouse with a fogging system for cooling"農業環境工学関連5学会2003年合同大会講演要旨. 360 (2003)

  • [文献書誌] Handarto, Makio Hayashi, Toyoki Kozai, Changhoo: "Effect of fogging time on evaporative cooling efficiency and cooling rate in a naturally ventilated single-span greenhouse with a fogging system for cooling"農業環境工学関連5学会2003年合同大会講演要旨. 141 (2003)

  • [文献書誌] 浦部知宏, 林 真紀夫, 福田裕貴: "細霧粒径測定システムの構築"農業環境工学関連5学会2003年合同大会講演要旨. 314 (2003)

  • [文献書誌] 福田裕貴, 林 真紀夫: "自然換気型細霧冷房温室における細霧噴霧周期と温室内環境の関係"農業環境工学関連5学会2003年合同大会講演要旨. 143 (2003)

  • [文献書誌] 林 真紀夫: "細霧冷房の現状と課題"施設と園芸. 67. 8-13 (2003)

  • [文献書誌] 林 真紀夫: "細霧冷房による地上部環境制御(農業技術体系・野菜編,第12巻 共通技術・先端技術(追録28号),環境制御 冷房)"農山漁村文化協会. 3-15 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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