研究課題/領域番号 |
12556044
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
竹澤 大輔 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (20281834)
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研究分担者 |
荒川 圭太 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (00241381)
小澤 修二 酪農学園大学, 酪農学部, 助教授 (50204194)
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キーワード | アルファルファ / 耐病性 / 耐凍性 / 遺伝子工学 / カルモジュリン |
研究概要 |
本研究では、遺伝子工学的手法によって牧草に凍結耐性や耐病性を付与することを目的とし、マメ科牧草アルファルファを用いて耐病性や耐凍性に関わる因子の探索を行うとともに、形質転換による改変を目的として研究を行ってきた。 本年度は、新たにアルファルファから耐病性に関わると思われるカルモジュリン様タンパク質MsCaM遺伝子を単離し、その生化学的性質を調べた。MsCaMタンパク質を大腸菌で発現させた後にアフィニティーカラムによって精製した。これをセファロース上に固定したカラムを作成し、植物のタンパク質からMsCaMと相互作用する因子の探索を行った。その結果グルタミン酸脱炭酸酵素や新規のタンパク質が複数同定された。MsCaMのカルモジュリン結合ペプチドとの相互作用を非変性アクリルアミドゲルによって解析したところ、ほかのカルモジュリンアィソフォームとは明らかに異なる移動度シフトを示した。 また、耐凍性を高めることが知られているシロイヌナズナ転写因子CBF3をアルファルファに導入し、選抜薬剤であるカナマイシンに耐性を示す耐性カルスを得、そこから9個体の植物体を再生させることに成功した。形質転換植物体は、CBF3発現植物でしばしばおこる矮化も観察されず、体細胞変異の少ない形質転換体であることが示された。形質転換体におけるCBF3遺伝子の発現をRT-PCRなどにより解析した。これら植物体の低温馴化前後の耐凍性の変化について、電解質溶出法により解析した。
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