研究課題/領域番号 |
12556047
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
斉藤 昌之 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (80036441)
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研究分担者 |
本庄 勉 (株)森永生科学研究所, 製造開発部長
木村 和弘 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (30192561)
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キーワード | 体脂肪 / レプチン / 家畜 / イヌ / ネコ / 肥満 / cDNA / ELISA |
研究概要 |
アディポサイトカインとは脂肪細胞で合成され血中に分泌されるタンパク質の総称である。本研究の目的は、血中に存在するアディポサイトカインによって伴侶動物と家畜の体脂肪を簡便にかつ定量的に測定する方法を確立することである。本年度は、代表的なアディポサイトカインであるレプチンを取り上げ、以下の様に、イヌのレプチンcDNAをクローニングし、抗体を利用した免疫学的測定法を開発した。 1、ビーグル犬の脂肪組織RNAからRT-PCR法とRACE法により3kbpの全長cDNAをクローニングした。これにコードされる167アミノ酸からなるイヌレプチンは他の動物種のレプチンと高い相同性を示し、脂肪組織にのみ特異的に発現していること、などがわかった(Res.Vet.Sci.に発表)。 2、大腸菌に発現させた組み換えイヌレプチンに対するウサギ抗血清を用いて、イヌレプチンに特異的なELISA系を開発した。この方法により、イヌ血中レプチンを0.5-30ng/mlの範囲で測定可能であった(J.Vet.Med.Sci.に発表)。 3、体重が大きく異なる20頭のビーグル犬について、血中レプチン濃度を測定したところ、別に重水希釈法で求めた体脂肪含量と高い正の相関(相関係数0.920)を示した(論文投稿中)。 これらの結果から、血中レプチンがイヌの体脂肪量を反映するよい指標であることが明らかになった。現在、さらにネコレプチンについてもcDNAクローニングを進めており、同様に測定法を開発して伴侶動物の肥満研究や診断へ利用する計画である。
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