研究課題/領域番号 |
12556049
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
川口 寧 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助教授 (60292984)
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研究分担者 |
前田 健 山口大学, 農学部, 助教授 (90284273)
堀本 泰介 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (00222282)
見上 彪 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫センター, 教授 (20091506)
坂口 正士 (財)化学及び血清療法研究所, 第2研究部, 上級研究員
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キーワード | ヘルペスウイルス / 組み換え法 / BAC system |
研究概要 |
本研究の目的はヘルペスウイルスの組み換え技術を′bacterial artificial chromosome(BAC)system"を用いて簡便な組み換え法を開発することによってヘルペスウイルスの新しいワクチン開発、遺伝子治療ベクターの開発、基礎研究を著しくスピードアップするこことにある。本年度に得られた結果は以下の通りである。 ヘルペスウイルスで最も研究が進んでいる単純ヘルペスウイルス(HSV)のBAC systemを用いた組み換え法の確立を試みた。外来遺伝子の挿入によって影響がでない部位であるUL3とUL4のジャンクション部位にBACmidを挿入したトランスファープラスミドを構築した。そのトランスファープラスミドとUL3とUL4のジャンクション部位にthimidine kinase(TK)を有している組み換えHSVR7205のウイルスDNAをRSC細胞に共導入し、BuDRを用いたTK negative selectionを行った。組み換えの確認は、PCR法を用いて行った。その結果、UL3とUL4のジャンクション部位にBACmidを有した組み換えHSVの単離に成功した。現在、この組み換えウイルスのDNAが大腸菌に保持されるかを検討中である。 また、マッレック病ウイルス(MDV)の有効な組み換えワクチンを開発した。MDVのゲノムにニューキャッスル病ウイルス(NDV)のF遺伝子の発現カセットを挿入した組み換えウイルスが、移行抗体を有する一般の鶏においてもMDVおよびNDVの攻撃に対し、本ワクチンを接種した鶏は発症が阻止された。
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