研究課題/領域番号 |
12556055
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 憲一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50111480)
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研究分担者 |
稲葉 睦 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00183179)
松本 芳嗣 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (00173922)
唐木 秀明 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (60011912)
安田 充也 三共(株), 安全性研究所, 主任研究員
松木 直章 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助手 (40251417)
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キーワード | バベシア / 糖代謝特性 / 特異膜蛋白質 / 感染防御機構 / IL-12 / IL-12産生刺激物質 / 免疫増強物質 |
研究概要 |
平成12年度の研究実施計画に基づいて検討し、以下の結果を得た。 1)糖代謝特性:これまでに確立した原虫の培養系(短期)にプリン塩基の取り込を指標とする実験系を組み合わせてミトコンドリア機能の評価系を確立し、両原虫のミトコンドリア機能を検討したところ、両原虫間に差のあることが明らかとなった。また、寄生血球の糖取り込み機構の差が関与すると考えられた。 2)抗原虫薬剤の開発:1)に関連する酵素活性の違いから、抗原虫薬剤の基本骨格の策定を試みている。 3)膜構造蛋白の分子論的解析:両原虫の膜蛋白質をSDS-PAGEで分離し、抗血清と反応させ、両原虫に特異的と考えられる数種類の候補蛋白質を得ている。また、感染赤血球からmRNAを採取し、蛋白質を発現させ、特異蛋白質をコードする遺伝子解析を行っている。 宿主の感染防御機構:感染初期の脾臓内T細胞の活性化はBMに比較してBRで早期に発現し、さらに、BM感染マウスではTh1が、BR感染マウスではTh2が活性化されていることを明らかにした。この誘導に関わるサイトカイン(IL-12)の発現機構を、脾臓内マクロファージによるIL-12産生の測定系で検討し、現在バベシア虫体から得られるIL-12産生刺激物質の精製を試みている。また、膜構造蛋白の解析も進めており、2種で異なる特異蛋白の存在を確認している。 4)免疫増強物質の開発:IL-12産生刺激物質の分離・精製を行っている。
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