研究課題/領域番号 |
12556057
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
鈴木 達行 山口大学, 農学部, 教授 (00216409)
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研究分担者 |
音井 威重 山口大学, 農学部, 助教授 (30311814)
藤原 昇 九州大学, 農学部, 教授 (60150512)
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キーワード | EGFP遺伝子 / マイクロインジェクション / クローン / 蛍光発現 / エレクトロポーレーション / リポフェクション / モザイク / 精子 |
研究概要 |
遺伝子の初期胚への導入効率を高めるために、二つの実験を試みた。一つはEGFP遺伝子を導入し、ブラストメアー全体に蛍光を発した16〜32細胞期胚の割球をバラバラにし、その一つずつを21時間成熟培養した除核卵子の透明帯下に挿入した。挿入後、チマーマン液内へ移し、800v/cm,50マイクロセカンドで2回通電し、融合処置した。約20分後、核の融合が確認できた核構築胚を5μMのイオノホアを含むmSOF内で5分間活性化処置し、5μg/mlのシクロヘキシミド加mSOF液内で4時間培養後、発生培養液のmSOF液内で7日間培養してEGFP遺伝子の発現を観察した。その結果、クローン構築胚では遺伝子発現率がマイクロインジェクション法の18.1%に比べて66.3%となり、3倍以上向上した。また、マィクロインジェクション法では胚盤胞において細胞全体またはモザイク状にEGFP遺伝子の発現がみられた割合が4.4%でたったのに対し、クローン構築胚では15.7%となり、約4倍向上した。ただ、クローン構築胚においても何故モザイク状胚の発現が多く見られるのか興味深い。二番目め実験は精子をリポフェクション法によりEGFP遺伝子を乗せて成熟卵子と受精させて、遺伝子を導入する手法を試みた。本実験では4細胞期胚において、弱い蛍光発現を確認ができたが、胚盤胞では消失した。現在、簡易な方法として精子へのEGFP遺伝子導入を目的にエレクトロポーレーションについても実験を進めている。
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