研究分担者 |
田中 治夫 東京農工大学, 農学部, 助手 (20236615)
加藤 誠 東京農工大学, 農学部, 教授 (50015096)
松村 昭治 東京農工大学, 農学部, 助教授 (20107171)
鈴木 創三 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30137898)
黒川 勇三 東京農工大学, 農学部, 助手 (00234592)
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研究概要 |
1.コンポスト化過程で排出されるガスに含まれる二酸化炭素を作物栽培に利用するため,トマトを供試して実験を行った結果,トマトに生育障害が生じた.この原因はコンポストガスに含まれる臭気系の微量ガスにあると考え,硫化水素,メチルメルカプタン,硫化メチル,二酸化硫黄が作物生育に及ぼす影響について検討した.その結果,硫化水素や二酸化硫黄等が作物生育に及ぼす影響が確認されたほか,メチルメルカプタンは濃度が低くても葉緑素に大きな影響を与えることが明らかになった.また,微生物利用による除去法では硫黄系ガスは十分除去できなかったことから,触媒を付加した試作ハニカムフィルターによって硫黄系ガスの除去と作物栽培の実験を行い,試作フィルターが特定ガスの除去に有効であることを示した. 2.生ゴミのコンポスト化において,水分調整材として土壌とオガクズを使って発生する微量ガスの変化について検討した.水分調整資材としで土壌とオガクズを比較した場合,どちらでも速やかに生ゴミの発酵が進行した.しかし,水分保持量の違いから,土壌よりもオガクズの方が温度上昇が速やかであった.生ゴミ処理中に発生する硫黄系ガスのうちメチルメルカプタンの発生を抑制する能力は土壌の方が高いが,発生量が多い硫化メチルに対してはオガクズの方が有効であった.しかし,このような効果は初期の間だけであり,数回投入後には認められなくなった.これは資材と生ゴミ積算投入量との関係で決まると推測された. 3.3ヶ年にわたる研究を総括し、報告書として取りまとめた。
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