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2000 年度 実績報告書

多様なバイオマスからの生分解性高分子材料の開発とそれらの生分解過程での安全性解明

研究課題

研究課題/領域番号 12556059
研究機関京都大学

研究代表者

吉岡 まり子  京都大学, 農学研究科, 助手 (30220594)

研究分担者 木村 光  (株)グリーンバイオ, 取締役社長 (80026541)
川島 信之  三井化学(株), LACEA開発室, 室長補佐
白石 信夫  (株)グリーンバイオ, 取締役研究所長 (70026508)
井上 善晴  京都大学, 食糧科学研究所, 助教授 (70203263)
キーワードバイオマス / アセチル化 / グラフト共重合 / 二軸エクストルーダー / リアクティブプロセシング / 液化 / 発ガン性 / 内分泌攪乱作用
研究概要

多様なバイオマスをアセチル化した上で、トリアセチン、オリゴカプロラクトンなど低分子可塑剤・無水マレイン酸とグリセリンあるいはモノエポキシドといった反応性可塑剤との混練、さらには環状エステルの開環グラフト共重合を各様に行い、それらの熱可塑性生分解性プラスチック材料への変換について比較検討を続けている。さらに充填剤としての澱粉存在下でセルロースジアセテートへの環状エステルの開環グラフト重合を二軸エクストルーダーを用いてのリアクティブプロセシング法で行った。得られた試料は、澱粉と、この場合のマトリックス樹脂である可塑化セルロースアセテートとの界面接着性を分子オーダーで説明できる物性を持つと共に、実用性も高い生分解性の複合材料であることが明かとなってきている。
多様なバイオマスのフェノール類あるいはアルコール類共存下での液化と液化物からのフェノール樹脂、ウレタン樹脂等熱硬化性生分解性高分子への変換に関しても種々実験を進め、知見を得つつある。この液化を該媒体の超臨界流体を用いて行うことに大きな興味を持っているが、安全性の保証された装置の購入が予算上不可能ということで、先送りせざるを得ない状況にある。他方、本研究で調製された各種成形物についての生分解性についてもその確認が進んできている。特にポリウレタン系の発泡体のうち難生分解性と考えられているポリエーテルポリオール型のものでも、その分解が確認されると共に、分解菌を2種見出している。また、安全性試験を行った結果、すべての調製物について、その抽出成分が変異原性やエストロゲンレセプターへの結合阻害も見られず、発ガン性や内分泌攪乱作用のない材料であることが確認された。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] SEUNG-HWAN LEE: "Preparation and Properties of Phenolated Corn Bran (CB) / Phenol / Formaldehyde Cocondensed Resin"Journal of Applied Polymer Science. 77. 2901-2907 (2000)

  • [文献書誌] SEUNG-HWAN LEE: "Polymer Blend of Cellulose Acetate Butyrate and Aliphatic Polyestercarbonate"Journal of Applied Polymer Science. 77. 2908-2914 (2000)

  • [文献書誌] SEUNG-HWAN LEE: "Liquefaction and Product Identification of Corn Bran (CB) in Phenol"Journal of Applied Polymer Science. 78. 311-318 (2000)

  • [文献書誌] SEUNG-HWAN LEE: "Liquefaction of Corn Bran (CB) in the Presence of Alcohols and Preparation of Polyurethane Foam From Its Liquefied Polyol"Journal of Applied Polymer Science. 78. 319-325 (2000)

  • [文献書誌] 吉岡まり子: "木質科学実験マニュアル"文永堂出版(株)、東京. 280 (2000)

  • [文献書誌] 白石信夫: "実用化進む生分解性プラスチック"(株)シーエムシー、東京. 291 (2000)

  • [文献書誌] 白石信夫: "ウッドケミカルスの最新技術"(株)シーエムシー、東京. 309 (2000)

  • [文献書誌] Mariko Yoshioka and Nobuo Shiraishi: "WOOD AND CELLULOSIC CHEMISTRY"Marcel Dekker, Inc., New York, NY, USA. 914 (2001)

  • [文献書誌] Nobuo Shiraishi: "WOOD AND CELLULOSIC CHEMISTRY"Marcel Dekker, Inc., New York, NY, USA. 914 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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