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2001 年度 実績報告書

In Situ PCR法を用いた中枢神経ネットワーク可視化システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 12557006
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

中島 敏博  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助教授 (30128136)

研究分担者 西川 茂通  和研薬株式会社, RD部門, 次長(研究職)
宮田 清司  京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (30243124)
清原 壽一  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (50071874)
キーワードIn Situ PCR / 細胞内色素注入 / ルシファーイエロー / ブレインスライス / パッチクランプ
研究概要

本研究は、ブレインスライス標本でパッチクランプ法や細胞内記録法を用いて体温調節に関与するニューロンの電気活動を解析し、活動を記録したニューロンに色素を注入し同定し、検出感度が非常に高いIn Situ PCR法により、スライス標本のニューロンやグリア細胞が含有する特定のmRNAを検出し、体温調節をつかさどる中枢神経回路網を顕微鏡標本として可視化するシステムの開発を目指すものである。
本年度は、体温調節機構の脳内神経回路網解析を開始した。体温調節中枢の温度感受性ニューロンからの電気活動記録は、脳標本の海度を変えると脳組織および記録電極であるガラスピペットが伸縮するので、細胞外記録法においても非常に熟練が必要である。従来、体温調節中枢の温度感受性はニューロン自体の温度特性によるものであるとされている。しかし、温度感受性ニューロンヘのシナプス入力の温度特性は哺乳類ではまったく解析されていない。そこで、スライス標本中の体温調節中枢ニューロンヘパッチクランプ法を適用し、脳温を体温から2℃程上下させても記録可能な手法を開発した。この手法を用いてシナプス後電流を解析したところ、温感受性ニューロンの誘発性シナプス後電流は温度上昇に対し増加すること、興奮性の自発性シナプス後電流は温度上昇に対し、振幅が増加するものと減少するものが存在することを解明した。現在、これらのニューロンの電気活動記録後、細胞同定色素であるルシファーイエローを注入し、バクテリアの温度受容器の塩基配列から得られたプライマーを用いてPCR法を適用し、体温調節中枢神経回路網の可視化を目指しているところである。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Nakashima: "Brain oxytocin augments stress-induced long-Lasting plasma ACTH elevation in rats"Neurosci. Lett.. 321. 161-164 (2002)

  • [文献書誌] T.Nakashima: "Hypothalamic 11, 12-epoxyeicosatrienoic acid attenuates fever induced by central IL-1 Bin the rat"Neurosci. Lett.. 310. 141-144 (2001)

  • [文献書誌] W.Matsunaga: "LPS-induced Fos expression in oxytocin and vasopressin neurons of the rat"Brain Res.. 858. 9-18 (2000)

  • [文献書誌] J.Ichikawa: "EGF enhances ca^<+2> mobilization and capacitative ca^<2+> entry in mouse mammary epitherial cells"Cell Biochem Func.. 18. 215-225 (2000)

  • [文献書誌] J.Ichikawa: "Deveropmental changes in capacitatire ca^<2+> entry in mouse mammary epitherial cells"Cell Biochem. Func.. 18. 147-150 (2000)

  • [文献書誌] 中島敏博: "脳と体温"共立出版. 212 (2000)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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