研究課題/領域番号 |
12557009
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
丹羽 正美 長崎大学, 医学部, 教授 (20136641)
|
研究分担者 |
DELI Maria 日本学術振興会, 外国人特別研究員
山田 亮 (株)ジェイ・エム・エス, 中央研究所, 所長(研究職)
ABRAHAM Sandor 長崎大学, 医学部, 助手 (60315231)
片岡 泰文 九州大学, 医学部, 助教授 (70136513)
|
キーワード | 血液脳関門(BBB) / アストロサイト / 薬物脳内移行 / BBBキット / 抗痴呆薬 |
研究概要 |
血液脳関門(BBB)in vitro再構築系を改良・開発し、薬物の脳内移行率・BBB機能検定のスクーリニング・システム(BBBキット)を完成させるために、先ずパーミアブルサポートの基本構造を検討した。内皮細胞とアストロサイトの混合培養ができるパーミアブルサポートとして改良し、交流電気抵抗計を利用しBBBの機能のうち密着結合による透過性の検定、液相・吸着・受容体介在性エンドサイトーシスも測定できるようになった。また、ポリエステル、ポリカーボネートなど材質の検討、メンブレンフィルターのポアサイズ、コーティングの方法(コラーゲンの選択、フィブロネクチンの可否等)ハードの改良も展開中である。 細胞の選択も完了し、脳血液関門細胞株GP8.3細胞(SV40レトロビールス法で不死化されたラット脳毛細血管内皮細胞由来細胞株、申請者の実験室で株細胞として維持されている)が最適であることが確認できた。混合培養されるアストロサイトは、電気抵抗(密着結合による透過性)を指標に、実験動物(マウス、ラット)から得た初代培養細胞、ラットC6グリオーマ細胞、正常ヒトアストロサイト(Neuro Pack-As、三光純薬(株))などの細胞とマッチングを行った結果、最適な細胞の組み合わせは、GP8細胞とラットC6グリオーマ細胞であることが分かった。また、培養液中のdibutyryl-cAMPが、in vitroで脳血液関門の機能を向上させることを見出しており、引き続き培養条件の改良に努めている。
|