研究課題/領域番号 |
12557040
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
平野 均 山口大学, 保健管理センター, 助教授 (70228807)
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研究分担者 |
北村 俊則 熊本大学, 医学部, 教授 (30146716)
久長 穣 山口大学, メディア基盤センター, 助教授 (80228725)
平田 牧三 山口大学, 保健管理センター, 教授 (10156672)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | 摂食障害 / スクリーニング・テスト / 発病予測テスト / EAT-26 / SCOFF Questionnaire / UPI / SDS / 季節性感情障害 |
研究概要 |
1.既存スクリーニング・テストの妥当性 (1)EAT-26:新入生を対象としてEAT-26で15点以上、あるいは月経異常(無月経・三ヶ月以上の無月経既往・未潮)に該当するものを呼出した。女子障害学生(ED)はAN群29人(AN:n=23、AN既往:n=2、EDNOS-1:n=4)、BN群8人(BN:n=7、EDNOS-3:n=1)、BE 9人であり、EAT-26よりは月経異常での抽出率が高かった。病型別EAT-26得点はAN群・BN群・BEの順にそれぞれ10.7、24.1、15.9あった。 (2)SCOFF(BMJ 319:1467-1468,1999):女子在学生を対象として質問紙形式でSCOFFを実施し、2問以上に「ハイ」と回答した学生を呼出した。EDは26人でAN群7人(全例EDNOS-1)、BN群9人、BE群10人であった。これらED中に季節性感情障害(SAD)とSAD疑い例がそれぞれ7人ずついた。SCOFFの抽出率はEAT-26と比較して高かったが、AN抽出には月経異常の設問が有用なこと、過食症状を伴うEDにはSAD合併例が多いことが示唆された。 2.発病予測テストとしてのUPIとSDSの妥当性 在学中にEDを発病した学生を対象として、入学時と発病後のUPIとSDSの得点、および各因子得点とを比較した。入学後にAN(n=20)、BN(n=17)、BE(n=4)を発病した学生の入学時得点は、対照群と比較して有意差は認められなかった。しかし、発病後には得点が増加して、有意差が認められた。以上から、両テストでは摂食障害の発病予測は困難であること、EDで認められる内気・強迫・依存・衝動といわれる性格傾向や低い自己評価はstate dependentであることが示唆された。今後は蓄積中の他検査データも含めて解析し、発病に及ぼす要因を明らかにしていく予定である。
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