研究課題/領域番号 |
12557041
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
勝又 義直 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30109326)
|
研究分担者 |
玉木 敬二 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90217175)
打樋 利英子 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20223571)
山本 敏充 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50260592)
荒川 宜親 国立感染症研究所, 細菌・血液製剤部, 部長(研究職) (10212622)
|
キーワード | 一塩基多型 / 法医学応用 / マルチプレックス / 遺伝的多型 / 日本人 / 低分子化DNA |
研究概要 |
昨年度ローカスの選定を行い、日本人において法医学的検査に適した39ローカスのSNPsから、少ない方のアレル頻度が0.4以上のもので、異なる染色体上に位置する12ローカス(TSC0666843、TSC0383504、TSC0733106、TSC0513851、TSC0289456、TSC0764312、TSC0348494、TSC0121343、TSC0925632、TSC0833408、TSC1039323、TSC0922521)について、マルチプレックス増幅・型判定システムの開発を進めている。また、SNPsは増幅産物長をSTRsに比し短くできるという利点があるので、微量試料や、陳旧で低分子化したDNAなど、STRsでは検出できない試料の型判定が可能になる。このために、できるだけ増幅産物の全長を短くし、しかも多色の蛍光標識プライマーを使用したマルチプレックス増幅・型判定システムが、4ローカス(TSC0666843、TSC0764312、TSC0348494、TSC0121343)において試みられ、現在、マルチローディングまでほぼ完成している。さらに、他の4ローカスにおいても同様のシステム開発が試みられ、最終的には、マルチプレックス増幅システムまで検討する予定である。本年度は、加えて、三主要ヒト集団間で識別力のあるSNPsをゲノムデータベースから検索し、そのうち、非コード領域にある8ローカスについて、日本の4集団、中国の5集団、タイ、ミャンマーの計11ヒト集団におけるアレル頻度分布を調査した。3ローカスはアジア人の11集団全てで多型が観察されず、他の5ローカスでは、アジア人の11集団では、ほぼ同じアレル頻度分布を示した。しかしながら、このうち、2ローカスで、11集団中の最大アレル頻度と最小頻度との差が0.2以上を示した。今後、この様なローカスを増やすことを予定している。
|