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2000 年度 実績報告書

細胞周期制御蛋白による慢性関節リウマチ新治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 12557048
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

上阪 等  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (00251554)

研究分担者 宮坂 信之  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157622)
笹野 稔  参天製薬, 開発研究本部, グループ長
キーワード慢性関節リウマチ / 遺伝子治療 / 細胞周期
研究概要

サイクリン依存性キナーゼインヒビター(CDKI)p16INK4aおよびp21Cip1が、複数の慢性関節リウマチ(RA)モデルで有効であることを確認するために、ラットのアジュバント関節炎およびマウスのコラーゲン誘導性関節炎をアデノウイルスによるCDKI遺伝子治療を行った。その結果、両者とも遺伝子治療が有効であった。次に、アデノウイルスによる関節内遺伝子治療の安全性を確認するために、ラット正常関節にβガラクトシダーゼ遺伝子をもつアデノウイルスを2回投与して関節組織に与える影響を調べた。HE染色で見るとウイルス投与に伴うと思われる炎症性細胞の浸潤を軽度認めたが、RAやモデルマウスに認められるような滑膜の肥厚、骨・軟骨破壊は全く認められなかった。
一方、滑膜線維芽細胞による遺伝子発現にp16INK4aおよびp21CiP1が及ぼす影響は、RA患者由来の滑膜線維芽細胞にCDKIアデノウイルスないしコントロールアデノウイルスを感染させてからRNAを抽出し、DNAアレイ法で遺伝子発現を比較検討することで検討した。その結果、検討した3000余りの遺伝子のうち、p16INK4a遺伝子導入により、34遺伝子の発現が増加し、376遺伝子の発現が低下していた。また、p21Cip1遺伝子導入では93遺伝子の発現が増加し、672遺伝子の発現が低下していた。低下していたものの中には炎症性メディエータやその受容体、たんぱく分解酵素なども含まれていた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kohsaka H: "Gene therapy for arthritis."Modern Rheumatol. 10(2). 78-82 (2000)

  • [文献書誌] Nasu K,Kohsaka H,Nonomura Y,Terada Y,Ito H,Hirokawa K,Miyasaka N.: "Adenoviral Transfer of Cyclin-Dependent Kinase Inhibitor Genes Suppresses Collagen-Induced Arthritis in Mice."J Immunol. 165(12). 7246-7252 (2000)

  • [文献書誌] Kohsaka H,Nasu K,Nonomura Y,Miyasaka N.: "Treatment of Arthritis with Cyclin-dependent Kinase Inhibitor Gene."Jpn J Clin Immunol. 23(6):. 550-552 (2000)

  • [文献書誌] Nishio J,Kohsaka H,Shimamura T,Hamuro J,Miyasaka N.: "Abundant Expression of Common Cytokine Receptor γ Chain (CD132) in the Rheumatoid Joints."J Rheumatol. 28(2):. 240-244 (2000)

  • [文献書誌] Nonomura Y,Kohsaka H,Nasu K,Terada Y,Ikeda M,Miyasaka N.: "Suppression of arthritis by forced expression of cyclin-dependent kinase Inhibitor p21^<Cip1> gene into the joints."Int Immunol. (in press).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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