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2000 年度 実績報告書

循環器感受性遺伝子解析のためのTaqMan PCR法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 12557063
研究機関大阪大学

研究代表者

勝谷 友宏  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30311757)

研究分担者 檜垣 實男  大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70189744)
キーワード遺伝子多型 / 対立遺伝子 / 疾患感受性 / SNPs / 高血圧 / TaqMan / プローブ / 連鎖不平衡
研究概要

平成12度の研究の主眼は、TaqMan PCR法の至適条件の確立に置いた。TaqManプローブは5′末端をリポーター(Fluorescein系の蛍光色素)、3′末端をクエンチャー(Rhodamine系の蛍光色素)で蛍光ラベルした20〜30塩基のoligonucleotideで、多型性部位に応じて2種類用意され、リポーター色素を変えることにより、多型が検出される。プローブがインタクトな状態では蛍光共鳴エネルギーの稼働現象により、リポーターの蛍光は抑制されているが、primerが伸張しプローブ結合部位に達すると、TaqDNAポリメレースの5′ヌクレアーゼ活性によりプローブが分解し、リポーター色素が遊離、さらにクレンチャーが離れることによりリポーター色素特有の蛍光を発するため、各対立遺伝子(アレル)の多型を同定できる。本法の開発は数年以上前に遡るが、大部分は定量的RT-PCR法に用いられており、SNP検出に成功した例は数えるほどである。TaqMan PCR法では、プライマーとプローブの設計と、至適温度条件の設定が最も重要であり、極端にGC richな領域や単塩基の連続した配列には不向きであることが判明したが、ランニングコストは従来の制限酵素断片長多型(PCR-RFLP)よりも安く、1検体あたり50〜100円程度、実験時間は約1/10に短縮可能であった。500検体をPCR-RFLPとTaqMan PCR法の両者で検討した結果、1例の相違も認められず、再現性、信頼性は良好であった。アンジオテンシノーゲン遺伝子(AGT)のT235アリルは高血圧感受性を高めることが知られているが、我々はこれと完全な連鎖不平衡にあるAGT/T+31C多型を4,000人規模の一般集団で検討し、同多型が高血圧家族歴と関連があることを示し(Hypertension,2001,in press)、本法が大規模検体の処理に正確、かつ安価に対応できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ishikawa K,Katsuya T,Higaki J: "T+31C polymorphism of angiotensinogen gene and essential hypertension"Hypertension. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Higaki J,Katsuya T: "The deletion allele of angiotensin converting enzyme gene increases the risk of essential hypertension in Japanese males : The Suita Study"Circulation. 101. 2060-2065 (2000)

  • [文献書誌] Katsuya T,Higaki J: "Effects on antihypertensive drugs and gene variants in renin-angiotensin system"Hypertens Res. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Sato N,Katsuya T: "Nine polymorphisms of angiotensinogen gene in the susceptibility to essential hypertension"Life Sciences. 68. 259-272 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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