研究課題/領域番号 |
12557083
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
花園 豊 自治医科大学, 医学部, 講師 (70251246)
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研究分担者 |
長谷川 護 株式会社ディナベック研究所, 取締役研究所長(研究職)
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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キーワード | ES細胞 / 造血幹細胞 / 胎仔移植 / SIVベクター / カニクイザル / テラトーマ |
研究概要 |
1.カニクイザル個体における造血再構築 カニクイザルの造血幹細胞移植の系を確立した。次に、レトロウイルスベクターによって遺伝子標識したカニクイザルの造血幹細胞を自家移植し、ベクターのゲノム挿入部位を指標にして体内造血のクローナルな解析を行った。本研究によって、サルでは多数の造血幹細胞クローンが個体の造血に参加していることがわかった。大型動物の造血動態はマウスとは異なることが明らかにされ、ヒトの造血モデルとしては、サルなどの大型動物を用いる必要性が強調される結果になった。 2.カニクイザルを用いた胎児細胞移植治療の基礎的検討 カニクイザルES細胞の同種移植の系として、同細胞をカニクイザル胎仔4頭へ移植した。2頭は腹腔内へ、2頭は肝臓内へ移植した。いずれも妊娠経過は順調であった。これらのサル胎仔では、広範な組織に移植細胞の生着を認めた。胎仔にはとくに前処置を加えなくても移植した幹細胞が生着できるスペースが存在すること、生着した細胞はその場に応じた分化を遂げること、移植細胞は拒絶されないことが明らかになった。胎児細胞治療の根拠になるデータが得られたといえる。一方、1頭のサルではテラトーマ形成もみられたことから、臨床応用の際には未分化ES細胞の混入がないよう十分注意が必要である。
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