研究課題/領域番号 |
12557085
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
今井 圓裕 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00223305)
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研究分担者 |
竹中 優 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20222101)
中馬 達二 日本たばこ産業株式会社, 医薬探索研究所, 所長(研究職)
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キーワード | ゲノム創薬 / 発現遺伝子情報 / アンギオテンシンII / レニン / ノックアウトマウス / 遺伝子情報データベース / 近位尿細管 / 腎臓 |
研究概要 |
現在までにマウス腎近位尿細管発現遺伝子データベースを解析し腎近位尿細管に特異的なレニン類似プロテアーゼGS4001をクローニングした。同遺伝子をCOS7細胞に導入し培養上清中にアンギオテンシノーゲンをアンギオテンシンIに分解するレニン活性を同定し、レニン活性を持つ新規腎特異的プロテアーゼ遺伝子ノックアウトマウスを作成した。 GS4001遺伝子ノックアウトマウス(KOマウス)の解析:本遺伝子KOキメラマウスの作成に成功しヘテロからホモKOマウスに交配中であるが、KOマウスは腎臓が発生するまでに胎生致死となり原因を検索中である。本KOマウス作成後は腎臓内の高いアンギオテンシンII(AngII)濃度作成への腎生理学的あるいは病理形態学的検討を行い腎尿細管腔および間質における高濃度AngIIの病態生理学的意義を明らかにする予定である。 ・GS4001プロテアーゼ遺伝子がコードする蛋白精製と生化学的検討:同プロテアーゼ遺伝子にtagを付け培養細胞に導入しstableな発現系を作成した。同細胞系の培養上清より本プロテアーゼ蛋白の精製を行った。マウスGS4001遺伝子産物はアンギオテンシンに加え、IV型コラーゲンを分解する活性があることが確認された。さらに他の細胞外基質蛋白分解活性、至適pH等、詳細な生化学的検討を進めている。 ・実験腎疾患モデルにおける遺伝子発現検討:蛋白負荷蛋白尿モデル腎臓においてGS4001遺伝子発現が蛋白負荷後、経時的に減少する事が確認された。一側尿管結紮モデルにおいても3週以内に本遺伝子発現が減少することが確認された。
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