研究概要 |
目的:Hypoxia負荷とMLA投与で交差耐性実験の前に,MLA(ER803058)によりExTが誘導できるか,さらに検討した. 実験1.血清サイトカイン値の変化 方法:ラットを前処置の内容により次の6群に分けた:1)LPS0.2mg/kg静注;2)MLA0.2mg/kg静注;3)LPS0.2mg/kg筋注;4)MLA0.2mg/kg筋注;5)MLA0.02mg/kg筋注;6)Saline静注を24時間毎に計3回行った.これらの処置後にLPS5mg/kgを静注し,血清サイトカイン濃度をELISAで測定した. 結果:1)TNFα,IL6を指標とした場合,LPS群では投与経路にかかわらずExTが誘導された.2)MLA静注群ではExTの程度は弱かった.3)MLA筋注群はいずれもExTはなかった. 実験2.生存率の比校 方法:ラットを前処置の内容により次の4群に分けた:1)LPS0.2mg/kg筋注;2)MLA0.2mg/kg筋注;3)NLA0.02mg/kg筋注;4)Saline静注をそれぞれ24時間毎に計3回投与した.これらの処置後にLPS25mgを筋注し,その生存率について確認した. 結果:1)Saline投与群では全例が18時間以内に死亡した.2)LPS投与群は全例生存した.3)2つのMLA筋注群はいずれも12時間において90%が生存した. 結論:MLAによるExTはサイトカインを指標とするとないが,生存に対しては充分な効果を示した.
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