研究分担者 |
佐藤 雅美 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (30250830)
岡田 克典 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (90323104)
松村 輔ニ 東北大学, 医学部・付属病院, 講師 (80281997)
星川 康 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (90333814)
遠藤 千顕 東北大学, 医学部・付属病院, 助手 (80333813)
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研究概要 |
本邦においても脳死移植は行われるようになってきたが,脳死ドナーからの臓器提供数は伸び悩んでいる.1998年の肺移植待機患者の登録開始から現在まで87名の移植待機登録が行われているが,これまでに移植されたのは脳死肺移植10例,生体肺移植4例の計14例(16%)に留まっている.一方,待機中の死亡症例は21例(24%)におよんでおり,本邦においてもドナー不足の深刻化が現実の物となりつつある.このため肺移植においても移植までのブリッジになりえる医療技術の開発が必要であるが,現在のところ十分なものはない.Liquid Ventilationは,Perfluorocarbonを肺内に注入して換気を補助する方法であり,急性肺障害においてその臨床的有用性が示唆されているが,現状の方法では人工呼吸器の装着が前提であり,社会生活が可能な状態を維持するブリッジ療法とはなり得ない.今回の研究では酸素化したPerfluorocarbonを腸管内に注入灌流することにより肺のガス交換能の一部を腸管に代用させようとするものである.本年度はラットを用いて腸管でのLiquid Ventilationを試みた. 腸管を用いたガス交換については再現性のある安定したデータは得られていないが,今後,液体と気体の混合のより良い条件設定について検討を進めていく予定である.
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