5-azacytidine刺激により、骨髄細胞を心筋細胞に分化誘導可能であることが報告されたが、分化誘導の効率は低く、誘導に長期間を有する点から臨床応用するためにはまだ多くの解決すべき点が残されている。5-azacytidine単独の分化誘導法に替わるin vitro誘導法として、in vivo心内環境を再現することにより分化誘導の可能性検討を目的として研究を行った。まず、in vivoでの力学的環境を模倣することにより分化誘導が生ずるか検討した。伸展刺激はシリコンラバー膜上に骨髄細胞を播種し、膜に接着した状態で90/minの周期で約10%の伸展負荷による、周期的伸展を行った。伸展刺激により、骨髄細胞に形態的変化が出現し、免疫組織学的にも心筋細胞への分化進行が示唆される結果が得られた。
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