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2001 年度 研究成果報告書概要

遺伝子治療のための外磁場ステルス磁性体リポソームの応用―新しいDrug Delivery System臨床応用のための展開研究―

研究課題

研究課題/領域番号 12557124
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分展開研究
研究分野 整形外科学
研究機関広島大学

研究代表者

杉田 孝  広島大学, 医学部, 助教授 (40235883)

研究分担者 出家 正隆  広島大学, 医学部・附属病院, 医員
下瀬 省二  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (30304439)
望月 由  広島大学, 医学部, 助手 (10284192)
研究期間 (年度) 2000 – 2001
キーワード遺伝子導入 / 局所ターゲティング / ステルス磁性体リポソーム / 外磁場 / 骨肉腫 / osteosarcoma
研究概要

われわれは局所ターゲッティングが可能な磁性体リポソームを開発し,ハムスター骨肉腫を用いたin vivoの実験系において制癌剤の局所集約による抗腫瘍効果を確認した。このDrug Delivery System(DDS)の臨床応用に向け,ステルスリポソーム(磁性体ADRポリエチレングリコール(PEG)修飾リポソーム)の効果と,磁石の腫瘍内設置によらない可変電磁石による外磁場の効果について検討した。さらに遣伝子治療への応用のためベクターとしての磁性体カチオニックリポソームを開発し,遣伝子発現の磁気ターゲッティング効果についてin vitroで検討した。磁性体リポソームの場合血清ADR濃度が投与後1時間以降低下したのに対し,PEG修飾磁性体リポソームでは血清ADR浪度は比較的維持されており,血中滞流性が確認された。外磁場によるターゲッティング効果は磁石の腫瘍内留置よりも劣っていた。我々はDC-CholとDOPE(モル比3:2)から成る磁性体カチオニックリポソームを開発し,DNA/磁性体カチオニックリポソーム複合体を作製した。レポーター遺伝子としてプラスミドLacZを用いた。この複合体を磁力下に骨肉腫細胞へ導入した。磁力を加えずに遺伝子導入した場合と比べ,LadZの発現レベルは導入後3時間で高値を示したが,6時間以降ではほぼ同等であった。PEG修飾によるステルスリポソームは細網内皮系の取り込みの回避に有用であり,化学療法の副作用の軽減が示唆された。この治療の臨床応用に向けて可変電磁石の条件の最適化を検討しなければならないと考慮した。磁性体カチオニックリポソームを用いた遺伝子導入は,標的細胞の周囲にDNA/磁性体カチオニックリポソーム複合体を高濃度に集積させることにより導入効率が高まる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 平尾 健: "悪性骨・軟部腫瘍に対する遺伝子治療のための磁性体カチオニックリポソームの開発"日整会誌. 75・8. 1083 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 延藤 博明: "ハムスターの骨肉腫に対する磁気ターゲッティングを応用した制癌剤/磁性体封入リポソームの開発"日整会誌. 75・8. 1119 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Hiroo Nobuto: "Targeted Systemic Chemotherapy Using Magnetic Stealth Liposomes with Incorporated Adriamycin for Ostesarcoma in Hamsters"The Journal of the Japanese Orthopaedic Association. Vol.75 (8). 1119 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Ken Hirao: "Magnetic Cationic Liposomes for Gene Therapy of Malignant Tumors"The Journal of the Japanese Orthopaedic Association. Vol.75 (8). 1083 (2001)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2003-09-17  

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