研究概要 |
本研究では,臨床応用可能なNO発生装置の開発を行うことを目的とした。 方法:放電電極として一対の真鍮製円柱状電極を使用したNO生成回路を作成した。実験1:電極間に2ppsのアーク放電を起こし,回路内窒素/酸素比を変化させ生成されたNOとNO2を測定した。実験2:回路内窒素/酸素比を2.75/1に固定し,アーク放電の周波数を0〜4.5 ppsに変化させ生成されたNOとNO2を測定した。 結果:実験1:アーク放電の回路内に流れる窒素/酸素比は20-30%で最も効果的にNOが生成された。実験2:アーク放電の周波数が高いほどNO,NO2生成濃度は増加し、4.5ppsで480ppmのNOが得られた。一方,NO2濃度は周波数を増しても増加することはなかった。 考察と結論:本研究結果はアーク放電下で、窒素と酸素の混合比を20-30%とし、アーク放電の周波数を4.5ppsと高く保てばNO生成が可能であることがわかった。この基礎研究は、人工呼吸器搭載型のNO発生装置が夢でないことを示唆する。
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