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2000 年度 実績報告書

精子抗原ペプチド発現微生物を用いた遺伝子経粘膜ワクチンの開発-サルモネラ菌およびワクシニアウイルスを用いて-

研究課題

研究課題/領域番号 12557137
研究機関徳島大学

研究代表者

鎌田 正晴  徳島大学, 医学部, 助教授 (60145018)

研究分担者 前川 正彦  徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80253201)
苛原 稔  徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (20160070)
木戸 博  徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50144978)
大本 安一  大塚製薬, 細胞工学研究所, 主任研究員
キーワード抗精子抗体 / 避妊ワクチン / 精子抗原 / 遺伝子ワクチン / 粘膜ワクチン
研究概要

主任研究者らは、抗精子抗体(精子不動化抗体)による免疫性不妊症の研究を通し、精子抗原を利用した避妊ワクチンの開発を試みた。まず米国Rockefeller大学Population CouncilのKoide博士らのグループが同定したヒト精子膜抗原のうち、YWK-IIおよびrSMP-Bにつき抗精子抗体の対応抗原としての可能性を検討した。それぞれを親抗原とする細胞外親水性領域のペプチド、YAL-198およびrSMP229ならびにrSMP230をF-moc法にて合成し、BSAをキャリアー蛋白として抗体を作成した。(1)抗rSMP230および229抗体は補体存在下でヒト精子を完全に不動化し、ヒトの透明帯貫通試験およびマウス体外受精系を有意にに抑制した。しかしマウスの胚発育には影響をい与えなかった。(2)一方抗YAL-198抗体は、ヒト精子への不動化作用を示さず、ヒト透明帯貫通試験およびマウスの受精系への影響も抗rSMP230および229抗体に比し有意に弱かった。しかしマウスの胚発育を、2細胞期の時点で有意に抑制した。さらに2細胞期の胚表面にのみ蛍光抗体法によりYAL-198の局在が認められることを明らかにした。(3)各ペプチドをコートしたELISA法により、精子不動化抗体陽性血清の約30%はrSMP230およびrSMP229と反応した。しかしYAL-198には反応しなかった。これらの結果から合成ペプチドrSMP230および229の親抗原であるrSMP-Bは精子不動化抗体の対応抗原である可能性が示唆され、一方YWK-IIは、2細胞期以降の胚発育に重要な役割を果たしていると考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Ichikawa,W.: "Characterization of immunoglobulin binding factor in sputum from patients with chronic airway diseases."Respirol.. 4. 375-381 (1999)

  • [文献書誌] Yoshikawa,S.: "Hormonal regulation of mRNA expression of immunoglobulin binding factor in uterine cervix."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 279. 898-903 (2000)

  • [文献書誌] Takikawa,M.: "Evaluation of two sperm antigens, rSMP^B and YWK-II, as targets for immunocontraception."Zygote. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Kamada,M.: "Specific cytotoxicity of antibody to YAL-198, a sperm antigen peptide, to zygote stage of murine embryo."Arch.Androl.. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Myogo,K.: "Sperm-immobilizing antibodies block capacitation in human sperm."Arch.Androl.. (印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Maegawa,M.: "A repertoire of cytokines in human seminal plasma."J.Reprod.Immunol.. (印刷中). (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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