研究分担者 |
吉田 征夫 千寿製薬, 新薬研究所, (研究職)所長
松尾 寛 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60332615)
鈴木 康之 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (80196881)
江連 洋治 わかもと製薬, 相模研究所, (研究職)所長
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研究概要 |
1.塩酸イガニジピン(水溶性カルシウム拮抗薬),ニプラジロール(一酸化窒素放出作用を持つαβ遮断薬),それぞれの点眼の家兎視神経乳頭血流への影響を検討した結果,各薬剤の視神経乳頭血流増加作用が確かめられた. 2.ロメリジン(カルシウム拮抗薬),ベタキソロール(カルシウム拮抗作用を持つβ遮断薬),塩酸イガジピンのそれぞれの薬剤に関して,ラット培養網膜神経節細胞あるいはミューラー細胞に対する神経保護作用を各薬剤が持つことを示唆する結果が得られた. 3.エンドセリン1の網膜血管収縮作用に拮抗し得る濃度の塩酸イガニジピンが,点眼後に網膜血管にまで移行し薬効を発現することが家兎を対象にした実験で確かめられた. 4.塩酸イガニジピン,ニプラジロールの点眼後の薬物移行動態を,家兎あるいはカニクイザルを対象にオートラジオグラムを用いて検討した結果,点眼後に後眼部あるいは眼周囲組織にそれぞれの薬剤が薬効を示すのに十分な濃度の薬剤が移行することが認められた. 5.ニプラジロール,ベタキソロール,塩酸イガニジピンの視神経乳頭血流への影響に関して正常人ボランティアを対象に検討した結果,それぞれの薬剤の長期点眼により視神経乳頭の血流が増加することが示唆された.
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