| 研究課題/領域番号 |
12557149
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| 研究機関 | 京都府立医科大学 |
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研究代表者 |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30116024)
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| 研究分担者 |
篠原 力 ジャペン・ティッシュ・エンジンニアロング, 研究開発部, 培養研究クラスター
本庄 英雄 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30110852)
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| キーワード | 羊膜 / 培養 / 角膜上皮 / ステムセル / 眼表面疾患 / 眼表面再建 |
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| 研究概要 |
新生血管を伴う異常結膜上皮が角膜上皮を覆う眼表面疾患に対しては、現在角膜上皮移植術が行われているが、最重症の眼表面疾患では角膜上皮移植術が必ずしも奏功するわけではない。我々は近年眼表面再建術で注目されている羊膜を基質に用いることにより、培養角膜上皮シートの作成法を家兎角膜上皮細胞でほぼ確立した。この動物実験でのデーターを集積、応用し、ヒト提供角膜を用いて培養角膜上皮シートの作成を試み、これに成功した。羊膜上皮を除去した羊膜上で3T3 fibroblast cellをfeeder layerとして用い、上皮細胞の分化誘導を促すair-lifting法も併用し、約4週間培養した角膜上皮細胞は約3-4層に重層化したシートを形成していた。このヒト培養角膜上皮シートは、正常の角膜上皮が発現している細胞骨格蛋白であるケラチン(K3/12)を同様に発現していた。また、常に均質な性質を持った培養角膜上皮シートを供給するためには、角膜上皮の幹細胞を適切かつ的確に採取し培養系に導入する必要があると考え、現在の角膜上皮培養技術の改良を試みた。すなわち、従来用いてきた角膜片を直接培養するExplant法による作成から、酵素処理により角膜上皮幹細胞をより確実に含むCell suspension法による培養角膜上皮シートの作成を開発した。本方法により作成した培養角膜上皮シートは、正常角膜上皮と同様に3-4層に重層化しており、ケラチン(K3/12)も発現していた。作成した角膜上皮シートをこれまでに難治性の眼表面疾患患者14名に移植したところ、術後2日目には培養角膜上皮が眼表面に生着していることを全例で確認した。さらに、この角膜上皮細胞は術後5日目には周りの角膜実質上へ伸展、移動、増殖し、ほぼ角膜全体を被覆うする事を確認した。
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