研究分担者 |
板垣 由美 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10223067)
井川 資英 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80176065)
米田 栄吉 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (80108547)
福田 俊男 ワイエイシイ(株), プラズマシステム事業部, 課長(研究職)
石幡 浩志 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40261523)
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研究概要 |
プラズマ放電を用いた滅菌装置の開発を目的として,装置の特性について検討し,以下の結果を得た. 1.RF出力測定: 真空度100〜200Pa,酸素硫量500 SCCMのレシピにおいて,印加出力を100W〜500Wにした時のRF進行波は,設定値の5%以内であり,RF反射波はすべてOWであった. 2.MASS FLOW CONTROLER(MFC)特性とCONDUCTANCE CONTROL VALVE(CCV)特性: ガス流量を100〜500SCCMに変化させ,CCVの角度を20゜,30゜,50゜,70゜,90゜と変化させた場合の真空度を測定した.ガス流量の増加とともに真空度は低くなったが,CCVの角度を大きくすると真空度は増大し,CCVの角度調節によりほぼ任意の真空度を得ることが可能であった. 3.試料の温度: チャンバ内の後壁より熱電対を挿入できるように設計を特注し,熱電対をウエハの表面にカプコンテープで貼り付けて,ウエハ面の温度を直接測定した.プラズマ放電すると,ウエハの温度はチャンバ内の温度より高くなり,ウエハの枚数が増加するほど温度の上昇は大となった. 4.有機物のアッシング効果: ウエハに有機物(レジスト)をスピンクオターで均一に塗布し,プラズマ処理(酸素流量:200SCCM,出力:150W,CCV:30度,ヒーター60度,印可時間10分)し,処理前後のレジスト膜厚を膜厚計にて測定した.ウエハをラックに垂直に設置した群では,水平に設置した群に比較して,処理後のレジスト膜厚の減少率が大きく,アッシング効果が有意に高かった. 5.消毒効果: 細菌芽胞液で汚染した試料をプラズマ処理すると,RF出力が高いほど放電時間が長いほど消毒効果が高かった. 次年度は,本装置のRF印可条件や滅菌特性を詳細に検討するとともに,本研究に関連する過酸化水素プラズマ滅菌装置(市販装置)の滅菌機序についても合わせて検討していく予定である
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