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2001 年度 実績報告書

ポータブル嚥下機能評価システムの新開発

研究課題

研究課題/領域番号 12557172
研究機関広島大学

研究代表者

津賀 一弘  広島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60217289)

研究分担者 吉田 光由  広島大学, 歯学部, 助手 (50284211)
佐藤 裕二  広島大学, 歯学部, 助教授 (70187251)
赤川 安正  広島大学, 歯学部, 教授 (00127599)
日浅 恭  広島大学, 歯学部, 助手 (60304432)
キーワード舌 / 嚥下 / 機能評価 / 圧力 / 運動
研究概要

本研究は,現在まで嚥下障害の診断に用いられているVideofluorography(VF)法にかわり,嚥下にかかわる舌運動,頚部運動,喉頭挙上運動を利用して嚥下機能を非侵襲的に計測評価でき,VF法の及ばない在宅・訪問診療などでの利用に実際的なポータブルの嚥下機能評価システムを開発することを目的とした。
平成12年度に試作したポータブル嚥下機能評価システムにより30名の嚥下機能検査を行い,口蓋部に中心間距離で20mmで位置する舌圧センサーの出力発生時の時間差(T1),後方の舌圧センサーからの出力の最大値(P2)等が有用であることを確認した。その後,同意の得られた被験者26名についてVideofluorography(VF)法による嚥下造影検査を行い,10倍希釈バリウム溶液10ml嚥下時の,嚥下開始から食塊の最後方部が下顎下縁を通過するまでの時間(VFT1),食塊の最前方部が下顎下縁に到達してからその最後方部が下顎下縁を通過するまでの時間(VFT3)などを計測し,開発した評価システムとVF法それぞれによる機能評価の比較検討を行った。
各パラメータの関係について検討したところ,T1とVFT1の間に有意な正の相関関係を認めた(Spearmanの順位相関係数: rs=0.494,P=0.0134)。一方で,VFT3とP2の間に正の相関のある傾向が窺われた(Pearsonの相関係数: r=0.400,P=0.424)。
以上の結果より,従来VF法によってのみ測定評価が可能であったパラメータを今回開発したシステムを用いる嚥下機能評価によっても推定できる可能性が明らかとなった。さらに従来行われていない嚥下時の舌圧の計測など,本システムが嚥下機能・嚥下障害の解明と適切な機能診断の確立に有用なツールとして役立つことが示された。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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