研究課題/領域番号 |
12557174
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 展開研究 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
澤木 佳弘 名古屋大学, 医学部・附属病院, 講師 (00215906)
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研究分担者 |
佐野 明人 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80196295)
藤本 英雄 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (60024345)
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00151803)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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キーワード | 仮骨延長法 / 自動骨延長装置 / ロボティクス / 実験的研究 / 顎骨形成不全 / コンピュータ制御医療器 |
研究概要 |
本研究では、駆動部を組織内に埋入でき、さらに正確な自動延長が可能な埋め込み型下顎骨自動延長器の開発を行った。 平成12年度には自動延長器の設計、試作、駆動試験を行った。超小型ギア付きモーターを採用して、外観寸法13.75x14.1x68.75mmの埋入型自動骨延長器を試作した。制御系のマイクロコンピューターは、日立製のH8-3048Fを用いた。駆動試験では、テストベッドを用いて、基本性能の確認とプログラムの改良を行った。 平成13年度では、12年度に試作した延長器の問題点を模型実験、動物実験により明らかにし、装置の改良を行うとともに、新たな延長器を試作して動物実験を遂行した。また、延長速度および延長頻度を変えて、至適条件の比較検討を開始した。装置のフレーム設計の変更とサイズダウンしたエンコーダーの採用により、延長器のサイズと重量の改善がなされた。電気系については、装置を薄いゴム系素材によってシールドすることで改善をはかった。 ビーグル犬を用いた新たな作動実験では、骨切り後の待機期間1週間、延長量10mmで下顎骨延長を施行した。その結果、延長器への細菌感染の頻度が高いこと、また、新たな問題として延長の進行とともに下顎骨と延長装置を連結するミニプレート部の破損が認められた。自動制御に関しては、改良した運動制御プログラムを搭載した小型コンピューターを小さなボックスに収め、実験動物の背中に固定することで延長の管理は可能となった。X線学的検討では、これまでの手動骨延長器と類似した所見であったが、組織学的検索では延長早期の骨形成は手動延長器によるものより良好であることが確認された。また、平行した骨形成初期の組織検討では、骨形成に先立った血管新生が明瞭に確認された。
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