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2000 年度 実績報告書

軟骨細胞のメカニカルストレス応答における細胞接着・細胞内情報伝達分子の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 12557180
研究機関東北大学

研究代表者

三谷 英夫  東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50014220)

研究分担者 高橋 美嘉子  東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (60241642)
高橋 一郎  東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (70241643)
キーワードメカニカルストレス / 軟骨細胞 / インテグリン / 細胞外基質 / 細胞-基質間接着 / 細胞内情報伝達
研究概要

本研究では,牽引力の負荷に伴う軟骨細胞の線維芽細胞への形態変化とインテグリン分子の発現の関係を解明することを目的として,これを細胞生物学的に検討する.また,軟骨細胞に対する牽引力の負荷に伴いその分化形質としてのII型コラーゲンおよびアグリカンの発現が抑制され,かわって線維芽細胞としての形質,フィブロネクチンおよびI型あるいはIII型コラーゲンの発現を獲得する,という仮説を検証する.さらに,この過程にインテグリンによる細胞-細胞外基質間の接着が寄与していること,さらにそのシグナル伝達機構にFocal adhesion kinaseが関与していることを示す.
実験材料として胎齢12日のSD系ラットを用い,四肢胚より細胞を顕微鏡下で採取する.続いてこれにtrypsin-collagenaseで処理を施し細胞を分離した後,DMEM培地を用い培養した.メカニカルストレスの負荷にはFlexer cellを用いた.細胞の分化指標としてのI型,II型,III型コラーゲンや,アグリカン,フィブロネクチンの発現については半定量的RT-PCR法を用いたmRNAの定量によって行った.これらをもとにインテグリンの発現の変動を半定量的RT-PCRにて定量した.また,共焦点レーザー顕微鏡と蛍光抗体間接法を用いた免疫染色による形態観察によって,細胞内骨格と細胞・細胞外基質を接着タンパクであるインテグリンが仲介して作り出す接着斑の形成を経時的に観察した.伸展力を負荷した軟骨細胞よりtotal RNAを抽出し,その後逆転写酵素によりcDNAテンプレートを作製し,半定量的PCR法により目的遺伝子の定量実験を行った.結果,伸展力を加えなかった群に比べ,インテグリンの遺伝子発現は有意に促進されることが分かった.来年度はFocal adhesion kinaseeの活性の変化を細胞化学的に測定した上で,細胞内におけるシグナル伝達機構を解明する.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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