研究概要 |
1.種々のエナメルタンパクの発現用プラスミドコンストラクトの作製 ヒト並びにマウスアメロジェニンcDNAを利用し,制限酵素での切断やPCR法によりN末端ならびにC末端からアミノ酸の欠失した各種コンストラクトを作製した.同様にアメロブラスチンのcDNAについても同様なコンストラクトを作製した. 2.大腸菌ならびにバキュロウイルスにおけるエナメルタンパクの発現とその効率の検討 ヒスチジンへキサマータグを有する発現ベクターに組み込みんだものは,大腸菌にトランスフオームさせたのちIPTGの誘導によりヒスチジンへキサマータグ融合タンパクを大腸菌に発現させる.この菌を集め超音波処理後,Nickel-cherating nitrilotriacetic acidレジン等を用いて組み換えタンパクを精製した.バキュロウイルス(Autographa california nuclear polyhedrosis Virus:AcNPV)は,昆虫細胞に感染するウイルスの一種で,この遺伝子のプロモーターの下流に他の遺伝子を挿入して,組み換えタンパクの発現に利用できる.この発現システムは一般に発現量が高く,また糖鎖の付加やリン酸化等翻訳後の修飾が哺乳類細胞と同様に起こる.そこで.Sf9細胞にBacVector組換え体ウイルスを感染させて培養し,培養上清中の組み換えタンパクを精製した.その後それぞれの発現系における発現効率を検討した.
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